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『2010年ヒットソング TOP100』のイントロ秒数を調べてみました

7月にアップした
『2000年ヒットソングTOP 100』のイントロ秒数を調べてみました
の記事が、noteの「今日の注目記事」にピックアップしていただき、記事のいいね!120超え、PVも、その前の週と比べ70倍アップと、たくさんの方に観ていただける結果となりました。

うれしい結果がでたので、これは予告していた次も早くアップした方が良いかも!?と思い、約一か月振りの“イントロ秒数調査” です。(前回は半年振りだったので相当な進歩!)今回は前回の2000年から10年後の、2010年のヒットソングを調べました。

今から11年前、「ORICON SINGLE CHART-BOOK」掲載の、2010年の年間売上TOP100にランクインした曲のイントロ秒数を調査してみました。


2010年の年間1位は、この曲。

AKB48『Beginner』
 
♪ In your position set!! という掛け声からはじまる、イントロ秒数「0」の曲です。2010年の年間シングルランキングはTOP10を、AKB48と嵐で独占という年でした。

                                          2010年 CD年間売上TOP10
1位『Beginner』 AKB48 (0秒)
2位『ヘビーローテーション』 AKB48 (7秒)
3位『Troublemaker』 嵐 (25秒)
4位『Monster』 嵐 (7秒)
5位『ポニーテールとシュシュ』 AKB48 (30秒)
6位『果てない空』 嵐 (22秒)
7位『Love Rainbow』 嵐 (15秒)
8位『チャンスの順番』 AKB48 (6秒)
9位『Dear Snow』 嵐 (13秒)
10位『to be free』 嵐 (17秒)                        ※()はイントロ秒数

この結果から、2010年はCDが音楽を売るため「だけ」のモノでは無くなった。という考察もあります。音楽の聴き方が多様化してきた時期といった方が正しいかもしれません。実際に私は、携帯で「着うた」を販売する会社で働いていたので配信の数字をリアルに観ていた人でもあります。なので今回はCD売上TOP100の結果と、「着うたフル」TOP100の結果も調査し、両方の結果を紹介します。まずはCD売上の方から!

調査方法は1位の『Beginner』から100位までのイントロ秒数を
「0秒」「1~2秒」「3~10秒」「11~20秒」「21~30秒」「31~40秒」「40秒以上」の7パターンに分けて集計。
昨年、調査した「平成カラオケ人気曲のイントロ秒数を調べました」で、「20秒を超えるとイントロが長いと感じる」根拠(のようなもの)を発見したので、20秒を真ん中に。今回もこれまで同様、そういう感じにしてみました。結果はこちらです↓

2010TOP100調査CD

平均秒数は13.8秒
2000年の平均秒数は16.7秒だったので、10年で平均秒数は2.9秒短くなった。という結果でした。


2010年「着うたフル」年間TOP100にランクインした曲のイントロ秒数も調査しました。

2010年「着うたフル」年間1位は、この曲。

西野カナ『会いたくて 会いたくて』
2010年は、デジタル・ダウンロードで、西野カナが大ブレイクした年。TOP10のうち4曲が西野カナ。凄すぎて、震えます。この年に「NHK紅白歌合戦」に初出場。そしてそこから9年連続出場。デジタル・ダウンロードという新しい音楽の聴き方から誕生したスターです。

                             2010年 着うたフル 年間ダウンロードTOP10
1位『会いたくて 会いたくて』 西野カナ(8秒)
2位『Butterfly』 木村カエラ (10秒)
3位『Best Friend』西野カナ(0秒)
4位『if』西野カナ (22秒)
5位『春夏秋冬』 ヒルクライム (13秒)
6位『Dear...』 西野カナ (22秒)
7位『また君に恋してる』 坂本冬美(17秒)
8位『もっと強く』 EXILE (37秒)
9位『FOREVER LOVE』 清水翔太×加藤ミリヤ (0秒)
10位『はつ恋』 福山雅治 (17秒)                       ※()はイントロ秒数

こちらも調査方法は1位の『会いたくて 会いたくて』から100位までのイントロ秒数を「0秒」「1~2秒」「3~10秒」「11~20秒」「21~30秒」「31~40秒」「40秒以上」の7パターンに分けて集計。
結果はこちらです↓

2010TOP100調査着うたフル

平均秒数は14.2秒
「CD」売上TOP100より、「着うたフル」TOP100のイントロ平均秒数の方が、0.4秒長い。という結果。
そこまでの差はないという結果でしたが一つ気になることが、それは、2008年のリリースからずっとデジタル・ダウンロードでの人気をキープし続け、2010年の年間TOP100にもランクインしている、GReeeeN『キセキ』のイントロ秒数が今回の調査で、21秒とわかったのですが、着うたフルでロングヒットした曲は、イントロ秒数が21秒(から誤差1秒)の曲が多いかも!?ということ。『キセキ』がきっかけで、カラオケで人気のデュエット曲と同じような、「着うたフル」ヒットの法則、的なことを発見してしまったかも!?まあ、それは今後の課題ということで調査を続けていきます。
「着うたフル」TOP100のランキングに入った曲のラインナップを観る限り、こちらの方「も」調査してみてよかったなと感じました。2020年のこの調査では、CD売上だけではない、ビルボードの複合チャートを調査しているわけで。2010年あたりから音楽の年間ランキングも一つの指標だけをみる形がはまらなくなってきた、と考えればよいのではないかなと。今後の参考!?にしていただければ幸いです。


イントロ平均秒数結果を10年刻みでまとめてみました

今回の結果で、1980年、1990年、2000年、2010年、2020年のイントロ秒数調査結果が出揃ったので、10年刻みの結果をグラフにまとめてみました↓

年代別 年間TOP100のイントロ平均秒数

イントロ平均秒数は、昭和時代は上がり、平成に入ってから下がり続けているという結果に。ライフワークとしてやってきた“イントロ秒数調査”ですが、なんか一つの到達点に辿りついた気持ちです。

これにてこの調査は終了。。ということは全くなく、ちょっと休載していた1979年~1991年発売曲を紹介する、音楽エンタメコミュニティメディア「Re:minder - リマインダー」にて、9月からイントロ秒数調査の連載を再スタートする予定です。1979年~1991年以外の年代調査は、引き続きnoteで。次回、「1995年のヒットソングTOP100」のイントロ秒数を調べてみようと思います。また読みにきてくれたらうれしいです。

最後は、調査した2010年のCDと、着うたフルTOP100にランクインしていた曲で、Spotifyに配信があったものをまとめたプレイリストを紹介します。どんな曲がランクインし調査したのか、参考程度でも曲を眺めていただければうれしいです。
イントロに注目するのは、音楽の聴き方の一つに過ぎません。こういう楽しみ方ができるのも音楽だからだと思います。皆さんの音楽ライフが充実しますように!






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