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Ayuo、高橋アキ、足立智美、中村明一、上野洋子、立岩潤三、甲斐史子、他による新作作品と演奏による室内楽コンサート『色を塗られた鳥、時空を舞う』

〈日本、アジア、ユーラシアの伝統楽器と洋楽器 Ayuoの企画したクラシック室内楽アンサンブル『色を塗られた鳥、時空を舞う』〉が、4月6日(木)東京の杉並公会堂 小ホールにて開催されます。


Ayuo、高橋アキ、足立智美、中村明一、上野洋子、立岩潤三、甲斐史子、他による新作作品と演奏による室内楽コンサート『色を塗られた鳥、時空を舞う』

text:Ayuo 

こんなに優しくそして論理的なのに、どうしてこんなに淋しいのだろう

Ayuoさんの世界と他者の世界のずれ、それはきっとはかりしれないくらい切ないものなのだろう。

しかし、その空間ではじめて彼の心と音楽は美しく飛び回り、遊ぶのだ。

よしもとばなな(小説家)

本公演は、"The Painted Bird "にインスパイヤーされた3人の作曲家(足立智美、中村明一、Ayuo)による3つの新作で構成されるコンサート。"The Painted Bird "(邦題は「異端の鳥」)は、2019年にウクライナ/ポーランド/チェコの合作映画となったイエジー・コシンスキーの半自伝的小説。原作小説は、ジプシーかユダヤ人か東洋人と思われる少年が、中・東欧の不特定多数の国に点在する小さな村をさまよいながら見た第二次世界大戦を描いている。小説の中では、彼はしばしばモンゴル人の末裔と間違われることもある。

『色を塗られた鳥』というタイトルは、物語の中のある出来事から引かれたものだ。少年は鳥捕りの男と一緒にいるとき、その人が捕えた鳥を塗り分けているのを見る。色を塗られた鳥が自分の群れに戻ると、群れは色を塗られた鳥を侵入者とみなし、空から落ちて死ぬまで激しく攻撃する。

これは、差別のメタファーとして使われている。異国で育った少年が生まれ故郷に帰っても、同類から差別され、攻撃される。これは日系や韓国系のアメリカ人を含むアジア系アメリカ人が両親の国に戻って起きることと似ている。「字がみんなと同じように理解できない」、「話しが分からない」、「空気を読めない」などから始まり、社会で差別を受けることは、この数年ソーシャル・メディアで話題になっている。この作品では、こうしたことをタイム・トラベルのコンセプトを含んで表現している。

Ayuoの組曲『色を塗られた鳥、時空を舞う』は中世、第二次世界大戦中と現代が交差する物語で、民族や人種を区別する観念への理解をまだ得ぬ無垢な子供の心から感じる人種差別や、民族、文化の違いによる差別。これは、世界中、いつ、どこの国、民族でも起こり得ることとして、今回作品を創作。現代音楽、クラシックの演奏やPOPS、邦楽等の第一線で活躍する演奏者による初演、無二のアンサンブルにご期待ください。

プログラム:

1)足立智美作曲:弦楽四重奏曲第42番 -打楽器(立岩潤三)と声(上野洋子)を伴う「蝶が猿とあくびする(パヴェル・ハースに倣って)」
パヴェル・ハースは、ヤナーチェクに学んだウクライナ=モラヴィア系のユダヤ人作曲家。強制収容所で殺された。言葉と音楽、どこにも属さない普遍言語の夢をめぐって。
https://www.adachitomomi.com/

 2)中村明一作曲『月白』尺八と弦楽四重奏
映画「異端の鳥」(The Painted Bird の邦訳)では、色を付けられた鳥が、周りの世界、仲間から疎外され、殺される。誰が色を付け、誰が手を下すのだろうか。「月白」は、この世にある様々な困難、苦難など、全ての波長を含んだ「白」により描かれた「月」である。
https://akikazu.jp/

 3) Ayuo作曲:『色を塗られた鳥、時空を舞う』
Ayuo作曲:『色を塗られた鳥、時空を舞う』ピアノ、弦楽四重奏、中世ヨーロッパの弦楽器、エレクトリック・ヴァイオリン、アコーディオン、尺八、ヴォイス、ヴォーカル。コシンスキーの半自伝小説『The Painted Bird』にインスパイヤーされた歌と室内楽の組曲。組曲の途中で次の作品が含まれます。
a)『ユーラシアン・タンゴ』 : Ayuo作曲
b) When illusion looks like reality, then reality becomes just a fantasy 『幻想が現実に見えるとき、現実は夢になる』: Ayuo作曲弦楽四重奏曲
c)『3つ時代を表す3人の女神』Ayuo作
 ピアノと中世ヨーロッパの弦楽器(プサルテリウム)
https://ayuomusic.wixsite.com/mysite/
https://ayuo.bandcamp.com/music 

INFO.

日本、アジア、ユーラシアの伝統楽器と洋楽器
Ayuoの企画したクラシック室内楽アンサンブル
4月6日(木)18:30開場/19:00開演
東京の杉並公会堂 小ホール(https://www.suginamikoukaidou.com/

演奏者:
Ayuo(歌、ヴォイス、中世ヨーロッパのプサルテリー、弦楽器、作曲)、中村明一(尺八、作曲)、足立智美(作曲)、高橋アキ(ピアノ)、上野洋子(ヴォイス、アコーディオン)、立岩潤三(打楽器)、甲斐史子(ヴァイオリン)、亀井庸州(ヴァイオリン)、迫田圭(ヴィオラ)、松本卓以(チェロ)

 English version is here:
https://www.tokyogigguide.com/ja/gigs/event/27094

前売一般 4,500円(当日5,000円)
前売学生 2,000円(当日2,500円)
CD付チケット 6,000円((マルメロとAyuo本人のwebsiteからのみ取扱)(ayuo.bandcamp.comのアルバムからAyuo自身のセレクトした歌、ハープ、室内楽の曲集。演奏される曲も3曲含む)

◎問い合わせ・申込み: マルメロ
E-mail: marmeloyama@gmail.com
TEL 03-5627-7583 FAX 03-5627-7584
e+ イープラス興行コード:380824-0001

■Ayuo (高橋鮎生):歌、ギター、弦楽器、英語作詞・作曲
ニューヨークでイラン系アメリカ人の義父と日本人母の家で英語環境の家で17歳まで育ち、60年代後半のアメリカの文学、シネマ、実験音楽に影響を受ける。18枚のソロ・アルバムをJVC ビクター、エピック・ソニー、ミディ、Tzadikなどの日米のレーベルで発表。坂本龍一、ジョン・ゾーン他、多くのアーチストと共演。Classic Archivesでは日系アメリカ人の代表的な作品として『ユーラシャン・タンゴ』が取り上げられている。中世の吟遊詩人の音楽に強い影響を受け、神話、昔話しから近年の文学からも題材にして作品を作り続けている。2018年の9月に初の著書「アウトサイド・ソサエティ」が発刊された。2019年新作CD「アウトサイド・ソサエティ」が発売された。2020年にAyuoの『ながれる』という曲を含んだアルバム『環境音楽』が米グラミー賞にノミネートされた。
https://note.com/ayuo_notes/
https://ayuomusic.wixsite.com/mysite/
https://ayuo.bandcamp.com/music

タワレコオンラインにて発売中!演奏される作品を含むCD はこちら

Ayuo/Outside Society

高橋アキ/ためらいのタンゴ-タンゴ・コレクション 1890-2005

 御喜美江/ソノリティズ~日本のアコーディオン作品

 ブラック・ペンシル/KANSEKI

 高橋悠治/リアルタイム 9

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ドイツ公演より。アコーディオン演奏は Marko Kassl.

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Sir Richard Alston Dance Company, UK


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