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おすすめの本(小説Ⅰ)

はじめに

今まで読んできた中で比較的面白かったものを、全くの主観で分類しました。異論は認めます。

あらすじはかなりあやふやです。ただ、印象にのこった部分は覚えている。はず。

1.心を動かされたい

1泣きたい

塩狩峠・・・世のため人のために力を尽くし、大勢に支持されてもおごることのなかった主人公。しかし結納の日乗っていた列車が暴走し、自ら下敷きとなって列車を止めた。ここがもう泣ける。

幽霊人命救助隊・・・自殺した4人が、「天国に行くためには、自殺しそうな人100人の自殺をやめさせろ」と神様に言われ、幽霊となって現世に舞い戻る。自殺したい人は老若男女様々。助けていくうちに“幽霊”たちも心を改める。最後に助ける人は誰でしょう?

椿山課長の七日間・・・過労で亡くなった40代のおじさんが、特別に美女の肉体を借りて現世に舞い戻り、同じく舞い戻ったヤクザと小学生とともにやり残したことを片付けようとする。途中までおかしいけど、最後は命の尊さ、大切な人の気持ちの暖かさに気づかされ、死ぬほど泣ける。

鉄道員(ぽっぽや)・・・短編集。市井の人が頑張って苦労してなんとか生きて、最後にちょっと報われる。死ぬほど泣ける。

辻村深月「ツナグ」・・・条件付きで現世の人が死者に会える。真実はときに温かく、ときに残酷。

2笑いたい

なぜか舞台はすべて京都である。

鴨川ホルモー・・・設定がハチャメチャ過ぎる。

四畳半王国見聞録・・・学生が一人暮らしではじめて手に入れた四畳半の部屋。そこを舞台に広がるあほすぎる物語。

新釈 走れメロス・・・「芽野史郎は激怒した。」からはじまる表題作のほか、名作のパロディがつまった短編集。面白い。

3

車輪の下…難しい受験勉強を経て入った学校に、少しずつついていけなくなってとうとう退学。怖いのは退学で済まされないことで…初めから終わりまで暗い。

湊かなえ「告白」…娘を殺された中学教師の復讐劇。暗いというか怖いだな

石に泳ぐ魚…この本の中だと、どんなにおいしい飯でもまずそう。どんな景色も灰色に見える。

4情熱

宮本武蔵…野蛮だった青年が、剣の道に生きる中で本物の強さをつかむ。ほかの人の話に移ったりと寄り道が多いが、武蔵のかっこいい生き様にみんな熱いものを感じるはず。

舟を編む…変わり者だが言葉のセンスは抜群の主人公。様々な困難を経て新しい辞書をつくる。悪い人がいない物語で、ストーリーは王道を極めるから、多くの人に受け入れられると思う。

2.恋がしたい

1ティーンエイジャー

青い麦…思春期を迎えた幼馴染の少年少女。二人の関係が変わっていく中で、少年は大人のお姉さんに出会います。文章は難しいが美しい。

潮騒…小さな島の、田舎の真面目な漁師の少年が、たしか村長の娘に恋をする。二人は様々な困難の末結ばれるという王道のストーリーだが、美しい文章で、読んでいて心が洗われる感覚になる。(三島の洗練された文章を表現する語彙力が私にはありません)

2三角関係

武者小路実篤「友情」…主人公の野島は杉子に恋をする。そして恋の相談を親友の大宮にする。大宮は野島の恋を応援するが、杉子は大宮が好きだった。そこで大宮は…

誰も悪い人はいないのに、物語の終わりは悲しい。野島の純粋な気持ちが読者に刺さるが、私が女だったら(設定が謎)大宮を選ぶなと思いました。

ツルゲーネフ「はつ恋」…少年が恋した年上の女性は、実は少年の父親と相思相愛でしたという、つらすぎる三角関係。

3禁断の恋

仮面の告白…三島の自伝的小説らしい。主人公は同性愛者。異性を愛そうと努力するが、結局は愛せない。

三島由紀夫は学習院から東大法学部へ進学し、そこから財務省に進んだ、多くの人がうらやましがる経歴を持っている。でも、そんな人でもコンプレックスはあるといいたかったんだと思う。

三島由紀夫「春の雪」…豊饒の海の1作目。貴族である清顕が、別の家の2つ上の幼馴染と恋をする。しかし、幼馴染の縁談が決まり、かなわぬ恋となってしまった。それでも、いや、だからこそ、清顕は幼馴染の家に通う。

初めて読んだとき、ストーリーが面白いとか、登場人物の気持ちが鋭く描かれているとか以外に、文章やそれが醸し出す雰囲気が言葉に表せないほど美しい、いわば芸術作品として読める小説があるんだと衝撃だった。

若きウェルテルの悩み…恋した相手は婚約者がいて、ウェルテルはひたすら悩みます。悩む姿があまりにまっすぐ。だからこそいい加減に解決できず、最後自殺するしかなかったんだろうな

めちゃめちゃながくなりそうなので、ひとまずここまで!



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