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In a Gamescape 〜ヴィデオ・ゲームの風景、リアリティ、物語、自我〜について

ICCで開催されている、表題の企画展を観てきた。

展覧会概要としては、ヴィデオ・ゲームは現代の社会のありようを見出すもの。
ということらしい。
ヴィデオ・ゲームがもたらす世界観について考えることが、展覧会の狙い。

流行としても、ゲーム文化は、今脚光を浴びている。
文化庁メディア芸術祭においては、度々ゲームの姿を見るし、今年、
東京芸大の大学院映像研究科に、「ゲームコース」が新設されたことからも、
その影響は伺える。

さて、本題に戻る、面白かったゲームについて。

ルーカス・ポープ 《Papers, Please》というゲーム。

戦争が終結したばかりの架空の国の入国審査官となり、
次々と訪れる入国希望者を「審査」するゲーム。

あなたが偽物のパスポートを見破ることができなければ、国内でテロが発生する。
逆に疑心暗鬼になりすぎることで、善良な国民の生活に支障を来すことになる。

プレイヤーとしては、スタンプを押すか拒絶するしかない
(最後までやってないので、たぶん。。)。
入国スタンプを押すこと、あるいは押さずに追い返すことで、
様々な結果をもたらします。

面白ポイントとしては、
「ボタンを押す」というラジカルな行為に、
超超超重大な責任を負わせていること。

ヴィデオ・ゲームって、絶対ボタンが必要ですよね。
(VRとかにでは不必要なゲームもあるかもですが、やはり基本的には
必要でしょう)そのミニマルな必須行為に、入国スタンプを押すという、
めちゃ重い責任を背負わせることで、ボタンを押すこと自体に考える余地を
与えてくれます。

逆の発想で、ボタンというのは、古いものだと捉える。
ボタンがない世界というのは、非常に未来的な感じもします。
ボタンのない携帯、iPhoneは登場当時、斬新なスタイルに感じたように。

ただ、なんだかんだ、入国スタンプを押したく(コントローラーのボタンを
押したく)なるんですよね(笑)

人間は、元来ボタンを押したがる生き物なのかもしれません。。
ボタンを押すって、人間しかできない行為でもありますからね。。


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