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千代田区立麹町中学の生徒さんとの個別の探求学習をオンラインで開始した話

 FBやnoteで、この学校の校長として今年度まで活躍された工藤校長の教育理念や方針が、私が受けた教育やその後の大学等で教えてきたものとほとんど一致していた。

一方、息子の通っていた区立中学とは多いに異なっていたので、保護者として改革を促してきたこともあり、麹町での改革が、全国に広がることを願ってきた。

またそれがすぐには叶わなくても、本来、各保護者や生徒が、その理念を理解すれば、内部から自分の学校や家庭でも同じような中学生活を送れるはずだと、下記の記事も書いてきた。

なにが目に止まったかわからないが、麹町中学の保護者の方から、丁寧なメッセージを添えてFBの友達申請を頂き、何度か、友達としてやりとりをした後、先日、お会いすることになった。

その場に来てくれた中1の息子さんは、とても素直かつ会話の受け答えがしっかりしており、いっぺんに気に入ってしまった。工藤校長ともよく校長室で交流されていたそうで、たくさんの思い出を語ってくれ、先生からもらった多くの宝物のような言葉も紹介してくれた。

そこで、なんとか彼を、工藤先生から受けた理念を継続させつつ、人間力、将来の夢、そして学力も伸ばしてほしいと考え、保護者の方に打診してみたら、さっそく共にに学べることなった。

学力といっても、いきなり家庭教師や塾の講師のようなことをするつもりはない。

彼が、自らのことで気になっていることを起点に、それを探求的に調べてもらい、いずれnoteで発信してもらうことを提案した。多分、工藤先生も、それを望まれるだろうと思える内容で。そうしたら、最後まで説明するまえに、彼が笑顔になり、自分もそうしたいと積極的に同意してくれた。そして、さっそく昨日から2人の学びが始まった。

初回は直接、お会いしたが、以後は基本はオンライン(zoom)なので、新型コロナの濃厚接触の心配はない。探究の方法は、インターネットで記事を検索したり、提案したり、画面を共有しながら決めていくので、オンラインの方が都合がいい。もし、家庭教師型で家に行っていたら、2台のPCが必要になり、横にいるのに、それぞれがPCを覗くことになる。

また、探究をする際、いきなり学校で習っていないテーマや知識を扱うのではなく、その学年前後で学校で習う知識の学びを最大限活用する。そのあたりは、「すらら」という無学年制のオンラインICT教材を使うので、どこを見ればいいかを伝えたら、後は次回までにさらっておいてもらう。

今は、始めたばかりだから、ほぼ毎日、セッションをしている。最初は、使い方の説明などがあるので、1回30分を超えるが、次第にそれが短くなっていくだろう。

電車に乗って家で行うなら、わざわざ往復の時間があるから2時間は滞在したいところだが、オンラインなら、10分だって構わない。一方、生徒にとっては、週1、2回なら、途中でダレるが、ほぼ毎日だと、習慣の確立にはいいだろう。

もっとも毎日、宿題を課したらプレッシャーなので、今は、一切、ノルマはなく、自分で決めなさいといっている。そもそも、探求学習の方は、自分がしたいことをしているだけなので、一緒に決めた方針のもとなら、好きなだけ、好きなことすればいい。

なので、セッションといっても、楽しかったこと、感動したことなどを聞く時間としている。そして、それに沿って、次の課題を一緒に探し、決める。

世間には、探求学習をする塾が多くあるようだが、おそらく基本的には、同じ教材での集団教育だろう。だって、そうでないと個別にしたら、教材を作るのも、それを使って教えるのも、大変だから。

でも、今回、開始した方法なら、完全に個別、それも教師1人に生徒1人という外形的な個別だけではなく、内容そのものが個別というか、「世界に一つ」なのである。人数が増えてきたら、今のようなことがどこまで出来るか不明だが、そこは工夫次第で乗り切れるだろう。

何せ、未来ある青年が本気になる課題を探し、それに反応してくれて、途中からは、自分ごととして進めてくれるのは、実に楽しい! 


そのあたりは、プライバシーに考慮しながら、今後、発信していきます。