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子供を信じてたらトラブルがあっても何とかしてくれた

子供たちと共に市民ミュージカルを上演したときの事。

私は25年位、市民ミュージカルに関わっているのですが、これは毎回参加者を公募してお芝居を作り上げます。
なので、全然演劇経験の無い人も多くいます。

この市民ミュージカルとは別に、キッズミュージカルと言うのもあったんですが、5,6年前に統合しました。

市民ミュージカルは中学生以上、キッズミュージカルは未就学児~小学生だったのを、小学生~やれる年齢まで(笑 70歳以上とかです)が参加可能な形に変わりました。

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そうなると、小学生の参加者は出番が少なくなって、稽古場や本番でも待ちの時間がふえるんですよね。キッズとは違って。
キッズの場合は小学生がメインなので、色んなシーンに関わるのですが、大人たちと一緒だと、どうしても小学生には振れないシーンや役柄があるもので。

なので、稽古の時は出番のシーンを稽古する日は参加して貰って、そうでない日はお休みとか工夫をするのですが、本番が近づいてくると全体を通して稽古をするので、出番があるっちゃあるけど待ち時間も長いよって状態になります。

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その間、稽古場の端で大人の稽古を見ながら自分達の出番を待ったり、別室で稽古をしたり待機したり。

売れっ子俳優と大部屋俳優との違いって思って貰えば分かりやすいでしょうか。まぁ、大人でも出番が少ない人は同じですけど。


で、ある公演の本番での事。

公演は2月で寒い季節ですが、お芝居の季節は夏の設定なので、衣装が半袖とか薄手の格好なんです。
その衣装に着替えて出番の為に舞台袖で待機するんですが、そこは割りと、と言うかかなり寒いんですよね、そんな格好だと。
だから、直前までフリースとか着て寒くない様にして待っているんです。
で、出番の時にそれを脱いで舞台上へ出ていくんですが…。

そう!分かりましたね!

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そうなんです。フリース脱ぎ忘れちゃったんです。しかも舞台は古代ギリシャなんです。フリースなんて無いんです。夏です。

ワハハハハ!

幸いなことに衣装もフリースもベージュだったので悪目立ちはしませんでしたが、前方の観客には分かってしまったようです。

舞台袖から舞台を見ている我々スタッフは、色んな作業をしながらなので直ぐに気付かなかったりします。照明の関係で光っちゃって見えないという事もありますし。

なので、正面から見ている照明や音響効果のスタッフから無線が飛んで来て初めて分かることがあるんです。

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『あの○○ちゃん、衣装違ってない?なんかフリースっぽいけど?』

慌てて袖に居るスタッフが舞台上を凝視して。
( ´゚д゚`)アチャー

『着てますね、確実にフリースですね。古代ギリシャの初夏にフリースですね。羊の毛皮だとごまかされないっすかね?』

『まぁ、もう舞台上に居るのでお手上げっすね。次の回から手を打ちましょう…。』

みたいな会話が繰り広げられるわけです。

只、やっちまった本人も当然分かっているので、叱ったりしたら演技に支障がでます。そこのところを上手く持っていかないといかんのです。

しかもですよ、舞台は刻々と進むので、その子が出番を終えて戻ってきてもすぐには話に行けず、その回の幕が降りてからやっと楽屋に行って話さなきゃならないような状況が多いです。

その回では、その子達の出番は終盤でまたあったんので、その出番に備えてまた袖にスタンバりに来た時、

「ねぇ、ねぇ、斧研さん。さっきね、○○ちゃん間違えてフリース着たまま出ちゃったの。」
「うん、そうだったねぇ。」
「だからね、私たち楽屋でお約束を決めたの。」

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「ほう、どんな?」
「寒いけどフリースは着ないでスタンバりに行こう。でも,風邪引くといけないから、あんまり早くに袖に行かないで、間に合う時間までに準備しようって決めたの。」
「おやおや、凄いね!みんなで決めたの?」
「うん。もし着ちゃっていたら、出る前にお互いに注意しようねって言うのも決めた。」
「じゃ、ここから先は皆達にお任せしていいのかな?」
「うん!」

ありがたいこってす。
すばらしいこってす。
ありがとうよ、子供たち。

その後はミス無く、無事に終幕しました。

大人が押し付けなくても、自分たちでミスの原因と対策を考えられて実践するのは、自分たちで考えた事なので確実にやってくれますね。

嬉しかったなぁ~!

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ライブインタラクションコーチ®コーチの斧研雅子です.

ライブインタラクションは私の敬愛する三輪えり花さんが、英国王立演劇学校(RADA)を教師の通訳をされながら、現場でその指導方法を見聞きされ、通訳した先生方から「あなたもこの学びをどんどんと教えてください」と言われたそうです。
私はその三輪えり花さんに役者として、演出家としてお教えを受けている時に、ライブインタラクションについて学びコーチとなりました。
現在は国際ライブインタラクション研究所の認定コーチです。芝居という私の大好きなアイテムを使って、周りが幸せになれたらいい。そのためにコーチになろうと思ったのです。
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