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”自信喪失”?のゼレンスキー大統領、態度軟化か~ウクライナ和平の新たな局面:ゼレンスキーとオルバンの挑戦 ①


【画像① 92カ国・8機関の首脳や閣僚が参加してスイスのビュルゲンストックで開催されたウクライナのための「平和サミット」に参加したゼレンスキー大統領は、6月15日に開幕演説をし、「このサミットで私たちは歴史がつくられる現場を目撃することになる」と述べた。しかし、彼には時間が残されていないようだ。】




◆ゼレンスキー氏の変化とハンガリー首相の和平調停の動き





ロシア・メディアによると、ゼレンスキー大統領がロシアとの戦争継続に自信をなくし、講和条件をさりげなくロシア側に持ちかけているような気配があるという。ロシアによる「特別軍事作戦」発動後、一貫して「1991年以前のウクライナ領土回復」「ロシア軍全面撤退まで断固戦争継続」を主張してきた同大統領も、取り巻く状況を見て現実的な”幕引き”を考え始めたのか?


ハンガリーのオルバン首相がモスクワや北京、キエフ(キーウ)を訪問し、プーチン大統領や習近平主席、さらにゼレンスキー大統領と協議して戦争を停止させようとの努力を開始した。ゼレンスキー氏はこの動きをどうとらえているのだろうか?



【画像② 7月5日、EU議長国であるハンガリーのオルバン首相は、モスクワにプーチン大統領を訪ね、衝撃を広げた。EU理事会のシャルル・ミシェル議長は「輪番の議長国がEUを代表してロシアと接触する権限はない」と、独断でのオルバン首相の訪ロを批判した。】





今回記事以下、3部構成でウクライナ戦争の新たな和平に向けた兆候を眺めてみたい。


①ゼレンスキー大統領の姿勢の変化



②オルバン首相の行動の影響



③プーチン大統領の反応


今回は、リア・ノーボスチ通信(2024年7月1日)記事(

https://ria.ru/20240701/zelenskiy-1956439330.html)が伝えるゼレンスキー大統領の心境の変化に関する情報を眺めてみよう。以下がこの記事の概訳だ。見出しは、理解を助けるために筆者が付け加えた。




◆ゼレンスキーの新しい平和構想:「首都と海への出口だけは残してほしい」






<「それほど時間が残されていない」~まるで以前とは別人のゼレンスキー氏>

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