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【読書】共感で広がるTwitterの世界 〜東急ハンズ流企業アカウントの育て方〜

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表題どおり、東急ハンズの中の人が書いたTwitterアカウントの運用の仕方の本。
10年間、一番最初の立ち上げからやって来た人なので、とても詳しく、具体的に、わかりやすく書かれているので、読んだ人はとてもメリットがあるだろう。本当に丁寧に書かれている。

ただし、これは「東急ハンズ」という、しっかりブランドが立っている企業のTwitterであるわけで、名も知られていない中小零細の企業とか個人経営のアカウントがこれを真似しても、全く成果がないであろうということは、誰がどう見てもわかると思われる。

ただこの人が言っている事、やっている事で、大事にしなければというか真似しなければなんらない(大企業も中小零細も)共通なことはある。「接客」であり「会話」という事だ。しかも見える接客。これはTwitterは今までに無かったツールである。個々のお客さまに対してどのような対応をしているのか、すべきなのかと言う事を公開しているようなものなのだ。

多分、個人商店とお客さまの関係性なら、LINEで十分であろう。ただしLINEで接客します、お客さまのご要望にお答えしますと言う企業は、相当気合が入っていないと無理だ。24時間こちら側の都合など関係なく、LINEが飛んでくるわけで。(そこは仕事として割り切って、業務のアカウントを作り業務時間中のみの対応とすることでの逃げは出来る)

このLINEのやりとりを、全世界に公開しているのがTwitterの接客。LINEでとんでもなくいい対応をしても、そのお客様がTwitterに投稿でもしない限り他人に知れ渡る事はないが、twitterでそのやりとりをやれば、バズる可能性は多いにあるのだ。

※この本とは関係ないが、よくバカッターなどが炎上する案件、98%がtwitterである。それだけ一瞬の爆発的な拡散力は強いのであり、魅力なのは間違いない。

ちゃんと東急ハンズの運用のルールなども公開してあり、大変参考にはなるが、この人はどうしてこんな本を書いたのだろう。ノウハウを公開して何かいいことがあるのか? 公開してもどうせ真似できない、誰もやらない、東急ハンズのブランドがあるから出来たのだ…など考えているのだろうか。それはそれでありである。でもそれだけで本を出す意味は全くない。この本でさらに東急ハンズのブランドを高めようとしているのだ。では本当にこの本を読む人たちは東急ハンズってすごい、だから何かあったらハンズに買い物に行こう!と想うのか…。全くそれはないと想う。

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