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【読書】寄り添うツイッター

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実を言うと私は,ある企業でtwitterの中の人をしている。それ専属というわけではないが,俗にいう「アクティブサポート」に関しては,twitterが出来たのが2008年らしいので,多分2010年頃からやっている。(といっても10年か…)

個人のアカウントもちょぼちょぼやってはいたが,ある時あるネタで盛り上がってしまい,5万リツイートという素人では考えられない金字塔を立ち上げた事もある(笑)。ただ恐ろしくなってアカウント自体を凍結と言うか廃止してしまったが…。

で,たまたま何かで見つけたこの「寄り添うツイッター」という本。勉強の意味で買って読んでみたのだが…。私は文具大好きで銀座の伊東屋とかにいたら一日時間つぶせるタイプ。しかしこのキングジムのtwitterがこんなに盛り上がっているという事は全く知らなかった。恥ずかしい話である。

この本,twitterで情報発信している企業や人は絶対に読んで損はないと思う。ただし,これと同じような事をやってもダメで,もっと言うとこれを踏み台にして次の何かを見つけないないとダメだという事。今からキングジムに追いつこうと思っても,相手はもう40万近いフォロワーがついているのだ。

そもそもこのキングジムの人は,広報担当。twitterでの情報発信に関してはお手の物だろう。書いてあることが本当に頷く事が多かった。twitterに関していえば,「性別年齢は関係なく,あらゆる人の日常に接し親しんでもらい,何かの時にふと思い出してくれる存在になる…」事を目的に運用してらっしゃる。そのためには,「生活者の気持ちになる」「お客様が本当に必要としている情報を発信する」「意味があるのか,一人も不愉快にしないか」などを気にしつつ発信していると。

担当に向く人は,一言で言うと「構え過ぎず,楽しめて,本気で出来て,遊び心と真面目の併存」が出来る人との事。この真面目という事を除けば,まあ私も該当している(笑)
他にも色々参考になる金言が。
「売る事を目的とすれば,短期的には成功するとしても,長期的にはデメリットが大きい」(色気を見抜かれる)
そして,この仕事の意義は…


「長期的な視野の元,コミュニケーションを重ね,ずっと支持してくれるファンを増やす」

理想だと思う。うちも全く同じ考えで運用している。ただ「遊び」が許されないために,少し敷居が高くなっているのがうちではないかと思っている。しかし40万フォロワーと1.3万フォロワーの差はそんなものではない。数を増やすのが目的ではないと言いつつ,何か抜本的に考え直す必要がある気がしてならないのだが…。

あとキングジムの中の人と私の立場が全然違うのは,彼女は発信からフォロー迄すべて一人でこなしているわけだが,うちはブランドの観点からというもっともらしい理由で,発信はクリエイティブがレシピをメインに,私はお客様の投稿に対して御礼したり質問に答えたり…と完全分業になっている。私は個人のお客様の接客だけで全体に向けての発信はしていないという事。会社が私が何かしでかすと恐れているに違いない…(笑)。

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