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【読書】芸人式新聞の読み方

時事芸人プチ鹿島氏は,毎日12の新聞を読んでいるとの事。(この本を読むまで鹿島という人は知らなかったが)。やはり何かを続けていると他の人にはない価値観が生まれ,存在感も増すのだろう。最初にメジャーの新聞を分析するのに,この新聞はこんな人ですと紹介している(笑)


『朝日新聞』→高級な背広を着たプライド高めのおじさん
『毎日新聞』→書生肌のおじさん
『東京新聞』→問題意識が高い下町のおじさん

『産経新聞→いつも小言を言っている和服のおじさん
『読売新聞』→ずばり ナベツネ
『日本経済新聞』→現実主義のビジネス一筋おじさん

この本,全くお茶らけではなく,まじめに新聞論について独自の視点で語られている。しかも実際の記事を比較しているので,説得力もある。
この本読んで思ったのは,やはり新聞がもたらす影響は大きい(今は読者が減ってはいるが)。極端に言えば彼らが書かない事は知りようがないため,自分の生き方・考え方なども大きく変わってくるであろう。新聞が不偏不党で公平に物事を伝えていくのは無理だし,それならこんなにいっぱい新聞はいらない。右左でワーワー言っているのが健全な社会なんだろう。

ただし,少し前の朝日と産経の記者が疑惑の人である黒川弘務検事長と掛け麻雀していた…というような事が行われたとなると,こいつら社会の木鐸とか第四の権力と買いっとるけど,結局は自分達も権力側の人間と思って,市民には伝えなければいけない事は隠蔽し,自分達に良い様にしているのではないのか。政権やスポンサーばかり忖度し,市民なんてどうでもいいと思っているのではないか…と思ってしまう。給料もいいし。多分35とか超えたら1500万とか言っているのだろうなあ(もっとか)

色々考えさせられる本です。一つだけ不満だったのが「東京スポーツ」に対する愛情・深掘りが足りないという事。東京スポーツをゲンダイなどと一緒のくくりの夕刊紙では語って欲しくなかった。私は東スポに内定をもらったくらい大ファンなのだ。

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