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新聞は必要か

ネットがあるから新聞いらない…という事を言う人が多いが,大間違いであるという事を書いておきたい。

そもそもネットニュースのネタは新聞社が出している。
新聞社が無くなったら,ニュースのネタもほとんどなくなり,どこどこのワイドショーで誰それがこんな事を言ったとか,もうレベルの低いニュースばかりになるのは目に見えている。そんな事も大事なのだが,とにかく新聞の意義というのは

①ジャーナリズム
権力の監視である。しかしこの件に関しては政治家とスポンサーに忖度の嵐で,存在価値がなくなりつつあるのは皆が感じているかもしれない。
こんなんなら,別に新聞とかいらないじゃん…と思われても仕方ない。ある意味自業自得なのだ。
どうしてこんな事になったのかというと,マスコミの連中が「自分たちは第四の権力だ」とか思って,一般紙市民とは違う既得権があるとか,普通は知らない情報を持っているなどの立場を放したくないという身勝手なエゴである。
その最たるものが記者クラブ。質問してますという姿勢を見せているが,権力側にこびへつらい,事前に質問を提出して,権力側に不利なことなど一切質問しない。たまにフリーの記者などが,本質的な質問をすると,出入り禁止にするとか,とにかく自分たちの利権を守るのに必死なわけだ。
そういう意味では,今の新聞にジャーナリズムを期待するのは無理だと思う。(だったら無くなっていい…という結論になっても致し方ないかもしれない)

②文章力・情報整理力
文章書くのが上手でないと記者とかにはなれないだろう。しかも記者の書いた記事を上司であるデスクが校正してさらに文章力を磨いていくのだから,読みやすい的確な文章を読めるというのは新聞のメリットであろう。さらに新聞は基本的に,見出しがあり本文がある。あの紙面ぜんぶにじっくり目を通すのは,引退したじーさんならまだしも,忙しいサラリーマンや経営者では無理であろう。そんな場合もざっと見出しだけに目を通し,本当に興味のある部分は読んで,あとは時間のある時に…という方法がスムーズ。(私は家でスマホにその日の新聞ダウンロードしておいて,会社で読むような事もしている)

あと情報の整理という意味では,限られた紙面でどの記事にスペースを割くのか…というのも新聞社の腕の見せ所で,当然ながら産経新聞と朝日新聞では同じ事件でも,どの程度文字数を割くか,何ページのどこに置くか,論調は、など全然変わってくるので,本当は2紙読むのがバランスが良いと思う。

③幅広い分野の情報が一覧できる
上記の整理にも少し関わるが,普通の新聞なら,政治・社会・経済・スポーツ・文芸・テレビ・趣味…とありとあらゆる分野の情報が載っているわけで,しかもそれが毎日届く。そんな便利な素晴らしい媒体は新聞以外考えられない。そういう意味では,それを取材しているような記者もいらっしゃるわけで,本当に新聞社というのは懐が深い。

このような事を踏まえると,ニュースはネットだけで良いとか言っている人は,非常に偏った分野のニュースしか読むことが出来ず,興味があるタイトルをクリックして中を読む事だけを繰り返すと,今後はその分野に特化して関連のニュースが表示されるような事もあり,ますます偏っていく。変な人間になるのだ(笑)

しかし部数減は如何ともしがたい。10年ほど前朝日新聞は800万部近く,読売新聞は1000万部近くあった。今は朝日が500万を切って470万,読売は715万部。(紙からネットに変わっているという事もあるのでここまで減っているというわけではないが)。でもこのまま行ったら確実に新聞社は廃統合の時期がやってくるであろう。日本は本当にどうなるのだろう。

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