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なぜ、黄門様は印籠を最後に出すのか?〜リーダーの在り方を考えてみた②〜

こんにちは。

メンタルコーチとして色んな組織に関わり、色んなリーダーに会ってきて感じたことを書きます。リーダーはこうあるべきという正解を知りたい方には必要ない文章ですが、こんなリーダーもいいかなと思えるリーダー像を描いていきます。

「なぜ、黄門様?」「古くない?」と自分でも思いますが、多分この文章を届けたいのが、どちらかといえば今社会でリーダーとして頑張っている私より年上の方に届けたいからなのかなと。

もし、黄門様がドジっ子だったら

悪代官「越後屋、お主も悪よの〜」

越後屋「お代官様ほどでは〜」

黄門様「助さん角さん、こらしめてやりなさい!!」

殺陣シーン・・・・・・・・・

助さん格さん心の声『まだ印籠出さないのか・・・』

黄門様「・・・・・・」

助さん格さん心の声『もしかして!またテンパってるんじゃ!!』

しっかり八兵衛「これ(カンペ)を見て下さい!」

黄門様「助さん格さん、そろそろいいでしょう!」

助さん「静まれ〜、静まれ!ここにおわす方をどなたと心得る!・・・」

印籠シャキーン!!黄門様ホッ!!


今回の黄門様はよくテンパってしまうドジっ子要素を持っているようです。一番重要な場面でセリフを忘れるなんてリーダー失格ですよね。こんなので黄門様が務まるのでしょうか?

職場では能力が高い人材が評価されます。そして、能力が高い人がリーダーに抜擢されることが多いです。逆に能力のない上司は駄目とレッテルが張られてしまいます。

しかし、そもそも能力ってなんなのでしょうか?

海賊王と黄門様

私も大好きな漫画「ワンピース」、その主人公「ルフィ」をご存知の方も多いと思います。

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知らない方のために少し補足説明をすると、このルフィは海賊王になる夢を持ち、戦う能力はあるのですが、それ以外の能力はある意味ポンコツです。

例えるなら、大手だろうが、クレーマーだろうが、どんな相手にも動じることなく対応できるのに、マネジメントや数字を見る能力は全くなく、興味すらないような特徴を持っています。

しかし、今回の黄門様とルフィにはある共通点があるのです。そして、その共通点とは「できない自分」を自覚しないと絶対につかない能力なのだと思います。

能力のない能力

「水戸黄門」シリーズで登場する「うっかり八兵衛」というキャラクターがいます。実は本来、この八兵衛がドジっ子キャラとして描かれます。しかし、今回は「しっかり八兵衛」として登場しました。なぜ、でしょうか?

私はメンタルコーチをしてきて、多くの監督やコーチに出会ってきましたが、選手の能力を引き伸ばすのが上手い人に共通する能力があります。

それが、「人を信じる能力」です。

通常の監督は選手の「今の能力や実績」を見て判断します。しかし、そのような監督は選手の今の姿ではなく、将来の可能性を妄想し、その妄想を選手以上に信じているのです。

マラソンのシドニー五輪で金メダルを獲得したQちゃんこと「高橋尚子選手」を育て上げた小出監督もそのような方の一人だと思います。

今回の黄門様は、助さん格さんというすでに能力や実績のある人物だけではなく、うっかり八兵衛の可能性を誰よりも信じていたのではないでしょうか。

ルフィも仲間のことを実績ではなく、ただ信じているからこそ、強いチームが生まれるのではないでしょうか。

信頼を生むチーム

私はリーダーはこうあるべきという正解があまり好きではありません。前回は「いたずら好きの黄門様」を書きましたが、それが絶対では絶対ないと思っています。

スティーブジョブズは偉大なリーダーです。あらゆる角度から見ても完璧かもしれません。しかし、完璧なリーダーのもとでは、それ以上のリーダーは生まれないかもしれません。

選手として優秀だったのに監督としてはイマイチという現象もこれが原因の一つだと思います。つまり、自分が一番だと信じてきたアスリートにとって、自分以上にすごくなると心から信じることができないのです。

私自身、自分のポンコツ具合に日々ヘコむ毎日です。でも、そんな自分のことが今は心から受け入れることができています。

そして、自分の駄目さを認めることができて、初めて誰かを心から尊敬できるようになりました。

生まれたての子供は何もできません。でも私たち大人以上に人のことを100%信じています。そんな姿に感動さえ覚えます。

最後に

最近、私ができることって本当に少ないなと感じています。数字の管理も細かい作業もメールの送信もすごく苦手です。SNSを使ったマーケティングもあまり好きになれない。

でも、他の人が気づけないことに気付ける。そして、それを伝えることで喜んでくれる人がいる。今では自信を持ってポンコツだなと言えます。

何も生み出すことができないけど、何かを生み出す種くらいにはなれると思ってこれからもnoteを書き続けることができたらいいなと思っています。

イラストを描く能力があればもっと分かりやすく伝えれるのにと思っていますが、絶望的な絵のセンスですのでご了承ください。

(誰か描いてくれたらいいのにな笑)

今回も最後まで読んでいただけた方に感謝!


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