[決算][ウォルマート] 2024年度第2四半期(2023年5~7月)
オリジナルデータ
URL : https://stock.walmart.com/financials/quarterly-results/default.aspx
2023年8月17日公表
決算を読む
以下では Press Release を読んで 2023年5~7月の3カ月間の決算数値を確認していきます。
情報がいちばんわかりやすくまとまっている11ページを先に出しちゃいます。たぶんここだけ見れば事足りる😆
位置づけとしては、資料の後ろにくっついてる補足情報でしかないんだけど😅
で、これだけ見ればもうじゅうぶんなんですが、いちおう、1ページ~10ページもざっと見てみます。ウォルマートの主張が、こっそり書いてあったりするので。
Highlights
連結売上高1,616億円(前年同期の1,529億ドルから5.7%増)
粗利益率は24.0%(前年同期の23.5%から改善)
調整後営業利益は74億ドル(前年同期の69億ドルから8.1%改善)
アメリカ合衆国内の既存店売上高は前年同期比6.4%増
eCommerceは24%増。pick up & delivery が寄与。
全世界の Advertising Business は35%成長した。
eCommerce の成長を強調したいみたいですね。pick up & delivery、つまり自宅まで配達してくれるサービスが人気だと。
Advertising Business が35%成長。35%ってすごいように見えますが、たぶんこの数字は見かけほどすごくないと思います。Advertising Businessを言葉のとおりに広告宣伝事業と思うとすごいと思ってしまいます(実態を見誤ります)。確かに広告宣伝活動するんですが、宣伝対象はウォルマート自身であり、他社にサービスを提供するわけではありません。その宣伝活動によりWalmartの売上がどれだけ増えたか、コストがどれだけ減ったかを評価すること、そしてその評価指標が Advertising Businessであると、Walmart自身がEaning Terminlogyの中で言っています。具体的にどういう評価式なのかわからないので35%成長というのがすごいのかそうでもないのかよくわかりません😅 でも売上が35%増えた!というほどインパクトの強い話でないのは確か。売上増とコスト減と諸々全部をひっくるめた総合的な効果が35%。総合的・・・便利な言葉です。が便利すぎて時に解釈に困る言葉でもあります。日銀とかがよく言います。「総合的に判断する」って。
財務状況と流動性
現金及び現金同等物139億ドル
負債総額504億ドル
営業キャッシュフローは182億ドルの収入、フリーキャッシュフローは90億ドル
部門別状況
Walmart U.S.
売上高1,109億ドル(前年同期比5.4%増)
営業利益61億ドル(前年同期比7.6%増)
特筆事項
食料品、ヘルスケア関連商品の売上が増加
食料品のシェアが増加
インフレが激しい今日この頃(もっとも最近はアメリカより日本のCPIの方が高くなっちゃってます。困ったもんだ😰)、「消費しない」という選択ができない食料品を安価に提供する商売は強いですね。
Walmart International
売上高276億ドル(前年同期比13.3%増)
営業利益12億ドル(前年同期比14.1%増)
特筆事項
eCommerceの売上高は26%増加
メキシコ、中国、Flipkart(インド)の成長が強い
Sam's club U.S. ※会員制の有料サービス
売上高218億ドル(前年同期比マイナス0.3%)
営業利益5億ドル(前年同期比22%増)
特筆事項
eCommerceの売上高は18%増加。curbsideが寄与。
会費収入が7%増加
食料品、消耗品、ヘルスケア関連商品の売上が堅調
curbsideというのはマクドナルドのドライブスルーみたいに店舗に入らないで商品を受け取る方式ですね。あらかじめ注文した商品を詰めてもらっておいて、店舗に立ち寄ってひょいと受け取っていく、というサービスでしょう。忙しい人たちの味方。
2024年度通期見通し
連結売上高は4.0~4.5%増
連結営業利益は7.0~7.5%増
1Q決算の時には3.5%の売上増加、4.0~4.5%の営業利益増加を見込んでいたので、見通しは上方修正された。
参考記事
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