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成長には本人が望むスピードとタイミングがある

「成長という言葉はかなり抽象度が高いと思っている。これ難しいですよね...」というnoteです。ですが私自身も正解を持っているわけではなく、それを断言しているわけでもありません。頭の中のメモを公開しているものだと思ってもらえれば幸いです。

・成長とは何か?
・成長する角度と速度は決まっているか?
・成長したいタイミングは今なのか?

現代においてはこのすり合わせがとても重要で、マネジメントのひとつの能力だと感じています。
それは現代で働くことの難しさ、転職による選択肢の拡大、家庭や親族含めた環境の問題などが大きく影響しているからだと個人的には思います。
ここでは”成長”の評価軸を企業が個々に定める等級と定義して話を進めていきます。もちろん転職もあるのですがそこを入れると変数が大きくなりすぎて話がまとまらないのでご容赦ください。

つまりこのnoteでいう成長とは「能力開発によって定められた等級要件をクリアし昇進、昇格すること」を指す、ということで話を進めます。

成長しない人はダメだという風潮(形のない圧力、見えない不安)

果たして成長していない人はどうしてダメなのだろうか?そんはわけはない。というか本来はそんなものは存在しない。
しかし雇用環境の変化が大きく、人材の流動性が高まり、人の評価が社内だけでは測れなくなったことで発生した”実態のない圧力”。また、ことスタートアップにおいては成長のモメンタムが働くので「誰も言ってないけどなんとなくそんな気がする」というものもあるのかもしれない。

例えば「3等級のAさん、ここまで3年連続で昇級していないが目標は毎年達成していて賞与の評価はA。」この人を見てどう思うだろうか。「成長していないからバツ」という人の方が少ないはずだ。求められた成果を出し、社内の規定にも反していない素晴らしい社員であると思う。

人には成長したい速度というものがある

例えばマネージャーを目指すにしても1年で目指せる人、3年かかる人、1年で目指したい人、3年で目指したい人など現在の保有能力(事実)と進みたい速度(要望)がある。この組み合わせをしっかりを目線合わせしながら最適な期間を設定することが現在のマネジメント層には求められているが、外資系企業のように一定の昇進サイクルが決まっていれば進むべき速度がロックされる。それによってマネジメントは速度設定からは開放され、採用時にも速度を伝えることでズレが少ない状態で入社を迎えることができる。これも外資系の仕組みの強さであり、一方でマネジメント層が認識しなければいけない”自身の能力の外側で動いている力”である。

また、速度をコミットする際には”難易度”と”厳しさ”についても話をすることにしている。つまり「1年でマネージャーを目指すならかなり厳しいコミュニケーションになるが問題ないか?」ということだ。特に本人の保有能力と期間に差分がある場合はそれなりに時間を使ってもらわないといけないし、気を使っている分の時間が無駄になるので必然的にストレートな表現になる。それを本人自らがコミットしてくれたのであればコミュニケーション上の摩擦が激減する。

逆のパターンもある。自身はしっかりと一歩一歩進みながら成長を実現するタイプだと認識している、そしてこれまでもそうして成功してきた人がいた場合はそれもひとつの正解ではないだろうか。もちろん新しい”速度”に挑戦することもひとつだが、それも選択肢の一つでしかないはずだ。

人には成長したいタイミングというものがある

すべての人が常時、リスクの少ない状態、仕事中心に考えられる状態、使える時間が多い状態ではない。
昨今の状況を鑑みれば様々なライフイベントによっても状況は日々変化していく。「ライフイベントを控えているので少し時間を調整していきたい」「家族の関係で今期は実務と数字だけで手一杯になりそう」こういったことは誰にでも発生する可能性のある出来事である。

だからこそマネジメント層はその心理的状況、物理的状況を定性、定量的な情報から把握し、いまが挑戦すべきタイミングなのかを見極めることが重要である。なんでもかんでも成長に紐づけて話すべきではないし、強要すべきではない。

こんな話もある。弊社ではないが若手の成長株で最近伸び悩んでいるCさんに話を聞く機会があり面白いことを言っていた。

最近は上司との1on1が”満腹なのにカレーライスを詰め込まれてるみたい”なんです

Cさんはまさにいまこれまで食べたものを消化中であり、次に熱意を傾けられるものを探しいてる真っ最中なのだ。しかしその状況を把握せずに焦った上司が目的のない挑戦(マネージャー側には意図はあるのだろうが本人に意思はない)を強要している状況に他ならない。これではいくら優秀な社員でも思ったほどの成果をあげることは難しい。この場合、一旦成長への思いは封印することで意図的な踊り場に立つことが精神衛生上も良いし、次の挑戦へのきっかけも見つかりやすい。

「やる気がでないときはそれから一旦離れてみると、またやりたくなるときがやってくる」と何かのアニメで絵描きさんが言っていたことを思い出す。その言葉によって主人公は少し救われたよう印象を受けた。

まとめ

このnoteでお伝えしたいことのひとつに”いまの世の中はマネジメント側が昔に比べて圧倒的に気を使っていて(それ自体は正しい)、それによって成長したい人の成長環境が実は阻害されているんじゃなか?(これは良くない)じゃあ目線合わせることができればWinWinだよね?”がある。ぜひ積極的に目線をあわせながらお互いの求めるものを実現していってほしいと思っています。また、成長という言葉の定義も各社バラバラだと思うのでそのあたりを当てはめて考えるきっかけになれば幸いです。

色々な変化の中では誰も正解がわからない。僕にももちろんわからないのですが、だからこそ対話が重要になってきているんだなと思っている今日このごろです。

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しげの

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