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映画「パリタクシー」を見た

2023年6月28日鑑賞。


築百年以上の映画館で見ました

新潟県上越市高田の世界館に行きました。
この日は水曜日でサービスデー1,300円(通常価格1,700円)

築百年以上というとても雰囲気のある建物で、Negiccoの「愛、かましたいの」のMV撮影の舞台でもあります。

クラシックな天井(と私)

人生の終末を意識してしまうのか

今年3月に前立腺がんが見つかり、どうも人生の終末をイメージしてしまうのか…
この「パリタクシー」という映画も、崖っぷち状態のタクシードライバーが92歳の女性を乗せて…というお話。

女性は自宅で一人暮らしも限界ということで、老人介護施設に入所するところでした。
いわゆる「終活」です。
パリの街をタクシーで走りながら、女性の過去が明かされていくが…その内容の壮絶さよ( ゚д゚ )

作品公式サイト

作品中の名セリフ
「ひとつの怒りで、ひとつ老い
 ひとつの笑顔で、ひとつ若返る」
から始まる、予告編動画↓

実は前から見たかった作品

この作品は、公開直後から見たいとは思っていました。
フランス映画のセリフまわしなど「粋」な感じがしますし、92歳のマドレーヌを演じるリーヌ・ルノー、46歳のタクシードライバーを演じるダニー・ブーンの二人とも非常にイイ感じ。
(マドレーヌの若い頃を演じたアリス・イザーズも良かった)

リーヌ・ルノーはベテランシャンソン歌手で、こんな風に年齢を重ねられたら…と多くの方が思うでしょう。
ダニー・ブーンはコメディアンとのことで、役者としては二枚目過ぎない親しみやすさがあり、個人的には日本人から見てもとっつきやすい表情かな…と思います。

見てみた結果…大正解!
歳のせいか涙も出ましたし、自分史上ベスト5に入ると思いました!

ざっくりお話の展開を

初っ端は、明らかに距離のある二人の会話。
そこからお互い自身の状況、経験を語る会話を重ねて、徐々に分かりあっていく。

あちこち立ち寄って、日が暮れるころにはすっかり親しくなり…

最後、介護施設に到着。
その別れのシーンは本当に切なそうで、胸に迫ります。

ラストは「こうあって欲しい」ということと、「そりゃないよ」ということが両方起こります。
涙が溢れます。
一応、ハッピーエンドってことでいいのかな?

タクシー走行シーンメイキング

メイキングの動画がありまして…
タクシーでの走行シーンは、車の周りにスクリーンを配置し、実際に撮影した映像を流して再現したそうです。
全く自然なシーンに見えましたね。スゴイです。

最近の映画に辟易している方へ

正直、最近映画館にかかる作品は、
・VFXだらけ(それに頼り過ぎ)
・日本もアメリカもコミック、アニメのキャラクターだらけ
・TVドラマを伸ばしたような作品も多い
・迫力を出そうとやたらと重低音を響かせる
…といった作品が多すぎて(商売上の都合は百も承知ですが)、辟易としておりました。

それにしても、こういう人間同士の機微を丁寧に描いた作品を…と探すと高確率でフランス映画に行き当たるような気がします。
多くの方、それも大人のあなたに見てもらいたい、そんな作品。

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