230506(土)　自分を一旦殺す、という延命措置

2週間ぐらいnote書いてなかった。最近は生きる為の行動も死ぬ為の行動もできずに横になって過ごしていた。

風呂に入らないから外に出られない。己が臭いかもしれないと思ったままでは外に出られない、そういう風に脳がなっている。失うもんなんて無いんだから顔を顰められても無視して風を切って歩いたら良いのに、何故か動けない。飯を買い足しに行けない。体がうまく動かせない。栄養が足りていないだけのような気はするが、栄養を摂取する為の力が出ない。トイレに行くのも壁に掴まりながら歩く。ワンルームだからたぶん10歩もないと思う。

noteを書こうとアプリを開いてみても思考できない。文字の続きが出てこない。脳にぽっかりと穴が空いている感じ。空洞。喜怒哀楽全てがなくなって何も考えられない。こんな状態よりかは鬱の方がマシだと思う。鬱状態である限り、苦しい辛いという感情があるから。趣味の動画を見ても人の声をうるさい音と認識するだけで内容が入って来ない。巻き戻しても何を言ってるのかわからない。こういうときどうしたらいいのか未だにわからなくて、ツイッターを開いてすぐに閉じた。

頓服を飲んでもぼやっとはするが何も変わらない。鬱が酷いときは少し和らいだり前向きになれたりするが、死にたいとも思わない、何もない時にはまるで効果がない。シャキっとする薬が欲しいと以前から言ってはいるが伝え方が悪いのかすんなり出してもらえない。そんな折に「発達障害の薬を飲んだら計算や読み書きがテキパキと出来るようになったが、絵が描けなくなった」というツイートを見て「どうせ絵なんて描けないのだから、こんな人よりも俺に薬を出してくれ」と宙に向かって呟いた。俺は社会の役に立ちたいのに。

薬が魔法だなんて思っているわけではない。俺だって薬を飲まずにやっていけるなら、薬を飲んでいない状態の俺でもやっていける社会だったら何も服用したくない。自分を精神イカレマンと思わず俺は健康さ、好きでダラダラしてるのさ、社会に選ばれないから俺も社会を選ばないそれだけさという態度で生きていけるんならその方がいいに決まっている。ただ、それが許されない現代社会で、俺が必要としているかもしれない薬を試す権利すら与えられないなんておかしいとは思わないか。とりあえず1週間試してみて、合わなければ他の薬にしてみたり用量を変えてみればいい話ではないのか。こんな社会だからSNSで薬の売買が行われているのではないのか？もう、架空の上司を演じて症状報告書を作成するというメルカリビジネスを俺が始めるしかないのだろうか。結局のところ理解ある誰かが身の回りにいる、恵まれた障碍者にしか与えられない権利がある。こんな世の中に中指立てるには俺が身を削るしかないのか？俺が俺に求めているのは、無敵の人らしい立ち振る舞いか？失うもんを奪ったのは社会だろ。

ちなみに今更だが空洞状態に陥ったのは5月1日月曜からで、その前の週は普通に血の通った狂い方が出来ていたしレンチンパスタ等の固形物を食っていた。狂いながら学校にも行っていた。
今日は5月6日土曜。昨日はスーパーに買い物に行けたし飯も普通に食った。今は普通に文章も書けている。ここからは解決編になる。

色々書いたが、脳の空洞状態を解除する為に俺が今できる事はODしかない。
ステップ1、なんとかしてシャワーを浴びる。事前準備として、夜のうちに家にあるものをかき集めて口に詰め込む。そうして服を脱いで風呂場へ移動するだけの気力を蓄えておいて、朝から浴びる。この時のコツは○○しなきゃいけないからその為に風呂に入らなければ、とは絶対に考えない事だ。風呂に入る、その為に風呂に入る。目先の一つの目標のことだけを考える。なるべく朝から入った方がいい。夜になると明日でいいやと思ってしまうから。明日になったらもう身体がスカスカになって口に詰め込んだ意味がなくなる。
ならば朝起きてから食えばいいのではという話だがこれにも理由がある。嘔吐時の不快感を防ぐ為だ。吐き気止めを飲んだとしても嘔吐する可能性は充分にある。水のみのゲロと固形物を含むゲロでは当たり前に前者の方が吐きやすいし、その辺のレジ袋に吐いておいて中身だけ便所に流すと秒で片付くので後始末も楽だ。匂いもほとんどない。そもそもの話になるが、基本的にODは空腹の際に行うべきである。もちろん空腹であればある程薬は効きやすいのでコスパもいい。

そうして俺は個人輸入の某錠剤を大量服用し、約18時間を布団で溶かし、延命した。個人輸入の薬だと余分な成分(飲み込みやすくする為に周りについてるやつとか)が含まれないので、服用してから床に沈むまではあっという間だ。空の錠剤シートを見ながら胃の辺りを触って「ここにこんな数の薬が入っているのか……」とか思っていたら次に現実に戻った時には「人間生活1日目」のような状態になっている。説明が難しいが、右手の動かし方、立ち上がり方を、実際に自分の身体を使って少しずつ学んでいく感じだ。面白いし、死んでないのに一回自分を殺せたみたいに錯覚できるのは有難いと思う。
ただ今回は風呂上がりに服用したのにも関わらず広範囲が痒くなり、昨日は丸一日どこかしらに爪を立てていた。化学に疎くて何故そうなるのかよくわからないが、そんなデメリットよりも何よりも、今こうして思考できて文章の続きが出てくる事が嬉しく感じる。普通に音楽を聴いて楽しんで、ネットサーフィンをして動画を見るという当たり前の生活が戻ってきてよかったなあと思う。

辛いからODをするフェーズを超えて、「生きている」という実感を取り戻す為にODをしている。全ては一日一錠の薬を試す権利が与えられていないからである。か、どうかは知らない。ODは自己責任でやってる事だし。薬を出すのは出す側の責任とかもあるので難しいんだろう。与えられたとて、効いたとて、市販薬ODが辞められない人も居るかもしれない。
まあ何にせよ己がグレーゾーンである限り、二兎が得られない事を嘆くマジゾーンの創作者に冷たい視線を投げかけてしまうし、そんな自分が嫌で嫌で堪らないのは確かだ。とはいえ別に邪な感情がある訳ではなく、むしろ周りの理解があるそういう環境で生きているのは素晴らしい事だと思っているので、恵まれた障碍者が通るぞー！！という態度で俺の前をダブルピースでカニ歩きして下さい。創作を取るも、生活を取るも、好きにしろ。二兎を得た人間と比べる季節なんてなんてとっくに超えてきた筈だろう。あなたの素晴らしい創作物や、不器用な生活のツイートに、救われてきた人が沢山居るのだから。

俺は今なんとかして行政に頼ってる途中なので、インターネットには頼りません。長々と書いたが、心配も同情もしないで面白がって見ててください。生きるか死ぬか、最終的には俺が決める。選択を尊重して下さい。
俺以外の人の選択もなるべく尊重したいですが、こんな変な、ギリギリのODはしない方がいいとだけ言っておきます。僅か数秒のうちに何十、何百もの薬が喉を通っていくだけでもおかしいのに、こんな意味のわからない行為に上で書いたような後片付けのし易さとかコスパとか効率とかそういう冷静な経験則を持ち出している事も普通に、狂っています。
もっとも、「何故ODしなければならないのか」という事を考える為にODが必要な訳ですが。俺にとってはね。ドヒャー。

ODに関する事をツイッターに書かないという自分との約束？は守っているので良かったなあと思った。こうなるといよいよ承認欲求や傷の舐め合いの為の行いではない事が証明される。俺は狂っているが、俺をこんな風にした社会も、狂っている。

「インターネットで検索すれば、自分と同じ年齢なのにすごい人がいくらでも見つかる時代になった。ここで、そうはなれない自分に疲れるのである。生まれたときに自由のチケットを一方的に渡してきて、それを死ぬまでに使い切ることを要求する社会が嫌になるのだ。」（『〈普遍性〉をつくる哲学』P274） pic.twitter.com/2uQG95EFkS

— 本ノ猪 (@honnoinosisi555) May 4, 2023

↑良かったツイート。この本読みたい。

この時代に暮らす人々はみんな色々な苦しさを抱えている。俺がたまたまODだっただけで、リストカット、首絞め、セックス、違法薬物、あとは何だろう？飯を食わないとかもそうかな、色々な不健康をやってなんとか生き延びている人が、沢山居るのを知っています。だから俺は、常人には届かないようなキラキラ輝くステージに立つアイドルでも、ネット上の人格を完璧に演じているような隙のないアカウントでも、好きな人間に好きだと伝える時に「元気でいて下さい」とか「健康を願います」とか、そういう言葉は使わない。心配ですとか、大丈夫ですか？もどうしてもという場面以外ではなるべく言わないようにしている。なんとなくではなくて、言葉に救われ、傷ついてきた人間だからこその譲れない拘りがあるから。くだらないと笑われるかもしれないけどね。

ここに居るあなたに、ゆっくり眠れる日が一日でも多くある事を祈っています。