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スタラ316号

巻頭の言葉
ちょっと初夏を思わす日々が続いたり、桜満開の頃の気候に戻ったり、不安定な日々が続いています。でも季節は一日一日暑くなり、もうしばらくすれば南の方では梅雨入りになるでしょう。
私はいつもWANAという35年前に教えられた考えに戻ります。WE ARE NOT ALONE.一人ぼっちじゃない。本当に戻れるときは、大きな集まりに参加した時、同じような体験をしている方が、たくさん居るんだと、勇気をもらいます。僕だけちゃうんや、みんな一緒や。という心強さ、元気をもらいます。以前、福祉医療にお願いに行った時、市側は2、3人と思っていたが100人ぐらい行ったと思います。我々の思いですね。群れましょう!集いましょう!大岩を動かすのも、まず少人数から、大丈夫です。
松村和彦 筆
④マイストーリー
 マイストーリーとは、自分自身が語る自分の体験談です。これは、クライアントだけではなく、Drもです。Drのマイストーリーで、大学病院のDrは投薬しか対処策がなく、地域資源や他の治療方法を知る余地もなく、入院と投薬以外で助けられた人を、その2つの対応しかなく、その人を助けられなかった。Drは孤独との戦いと。
 こんな話は、OD以外では聞けないです。その場が安心・安全の場という証明です。
 このマイストーリーは、リフレクティングの時が醍醐味です。
 また、経験専門家、つまり当事者の語りは、何物にも代えがたい貴重なものです。トラウマがどこにあったかとかが、意外な所から分かるからです。それにより、この様な行動に走ったというのが、発見出来るからです。
 また、ODでは、言葉以外での表現方法も言葉の一つと捉え、いきなりODを始めようと、色々な関係者が集まったのに、クライアントが拒否した場合でも、その拒否自体が言葉
であり、またODに参加した時も、肩の震えとか首を動かす、涙も、勿論沈黙も言葉として捉えるそうです。
 ベクトルが、クライアント(家族を含む)が、よりよい生活が出来る様に全員望んでいるのが、ODの開催条件です。
⑤不確実
 ODでは、落としどころを見付けたり、上下の関係を付けて圧力を掛けて決める、という事は、絶対しないです。水平の関係性の集まりでないといけないです。
『不確実』については、まだまだロールプレーを拝見したのですが、僕自身はしっくりこないです。ロールプレーを見ても、僕自身はこれが今後どう展開していくか長い目で何回か見て行きたいのが本音です。継続性のあるものなんで、1回では物足りないです。
 一番最初に白木先生がおっしゃっていた、これが『雲の様な存在』かなぁと感じてます。
 是非とも、自分自身が体験したいです。

今回は、フィンランドのODを直に触る事が出来て、とても貴重な体験になりました。
リカバリーツールが増えていき、入院治療が主な、薬物療法が中心な、現在の日本の精神医療が変わるのを切なく望みます。
最終回です。

                           星 雄一朗 筆

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