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【歌評】会いたかった / AKB48 / 2007年 / 作詞:秋元康
──『誰よりも大切だから 振られても後悔しない
誰よりも大切だから この気持ち伝えたかった』──
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『』の内部が引用文になります。著作権違反とならないように、慎重に書いていきます。
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自由に書いていこうと思う。
AKB48に異常にはまっていた千葉から転校した人が、高校時代同じクラスになっていた。
まだ多勢アイドルグループが今のような確立した地位を築いていなかった頃、地元の高校が田舎すぎたのか、そのAKB48にはまっていた転校生を奇異するような目で見ていた。いじめとかでは全くなかったが「都会の人は価値観が違う」ということを充分に理解するできごとだった。そのくらいAKB48はまだ、田舎では浸透していなかった。
この曲も知っていたが、「好き」だと周りに思われると、どんな扱いになるか怖くなっていたために、真剣にこの歌を聴くことは無かった。
今思えば、「偏見こそが全ての失敗の始まり」だったと思い知らされた。
家で、一人になって、ウォークマンでこの曲を聴いていた。よく聴くと、刺さる歌詞だったが《《自分に置き換えることはしなかった。》》これが、最大のミスだった。
秋元康氏が歌詞に込めた思いは、まさにこの曲が出された当時の自分たちへのメッセージに他ならなかったのだ。
『好きならば好きだと言おう 誤魔化さず素直になろう』
この言葉を真に受け止めていたら、今でも後悔している、「本当に好きだった人への告白」も行えていたのかもしれなかった。
高校時代、一回告白したことがあった。好きだったが「告白してオーケーがでたら、これから先どう振舞えばいいのか?」という告白された側としては、全く意味不明な思考に囚われていた。それを見透かされたのか、振られた。友達として、ずっと付き合っていくことはいい、と言われた。次の日、その人のブログで「重たい朝がやってきた」と書いてあり、軽い告白は人を傷つけてしまうものだと初めて知った。それ以来、告白することが怖くなってしまった。
そして高校時代、もう一度好きな人が出来てしまった。勉強もできて周りを明るくさせる完璧な人だった。本当に好きだった。ずっと冗談を言い合って、ずっと笑い合っていたかった。しかし、一度別の人を傷つけてしまった思い出から、告白するのをためらったまま、高校卒業を迎えた。
『誰よりも大切だから 振られても後悔しない
誰よりも大切だから この気持ち伝えたかった』
この言葉を信じて告白していたらどうなっていただろうか。その人には同じ部活の人と付き合っているという噂もあったが、そんなの関係なく、思いのたけを伝えていたら、何か変わっていたかもしれない。本当に好きだったし、大切に思えていたから、『振られても後悔しない』と思えたかもしれない。いや、きっと思えた。そしてきれいさっぱり忘れて浪人して、大学生になって、また新しい恋を探していたのだろうと思う。
今、青春を送る人にこの歌詞を送りたい。過去の自分へかもしれないが。
『好きならば好きだと言おう 誤魔化さず素直になろう』
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