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生きるを選んだ果てに見えてきたもの──完全なる自由は失われたが。

 2022年7月29日(金)。寝ていた。解熱剤も飲んでだいぶ頭痛も良くなり、関節痛も無くなった。熱は測ってはいないが、前回のブログを書いていた時には、ブログを書き終わった後、測ってみたら37.6度あった。37.6度でも文字は打てるんだなあ、とふと思った。

 ずっと寝ていたために、逆に夜に眠れなくなりそうな気がする。夕日がまぶしい朝日のように感じる。

 何を書きたいかと言えば、たった一つ。消費がしたいなということだけである。私は賃金も低く、障害年金を足し合わせても、全く、贅沢に消費ができるというレベルには達していない。障害年金と言ってもふた月に14万円が入ってくるだけだ。一月に換算すると7万円いくかいかないかぐらい。仕事も8万円いけばいいほうで、大半は7万5千円程度である。

 そして障害年金は生涯年金でもなく、仕事もパートなので切られる可能性も高いし、独り身でパートをしている人など私の部門にはいない。全員結婚している。

 ただ唯一、パートタイマーとして良かったことと言えば、時間がたくさんあることぐらいである。しかし、時間があればあるほど、消費に向かいたいという欲求が出てくる。

 結婚などは考えておらず、考えなくてはいけないが、諦めの境地に入っているというか、皆が結婚し、子どもをももうけている人を見ると、羨ましく、それが普通の人の道だと思ってしまう反面、自分には誰かを支えるという大事業をなせるかと言われれば、全く以ってなせる気がしない。

 昔の夢と言えば、子どもとゲームをしながら、わざと負けてやったり、めっちゃ本気でやったりして、子どもと遊ぶのが軽く夢だった。

 キダルトと言われても仕方がない。子どもには図鑑や地図帳などを幼いうちから買い与え、勉強がどんなふうに面白いかの説明をしながら、自分も勉強していき、ほどほどの大学に行かせられるくらいの知識を与えて、二十歳くらいで私を超えていくよな、そんな子育てがしたかったが。

 無理か。

 自分は自分で料理すらしなかった。結局、自分は自分の為だけにしか生きてこなかった。

 統合失調症になり、THE END. しかし、終わった後も続いていく。残念ながら人生はそんなもんであり、統合失調症という病気のせいで、親に資金援助を受け続ける生活は変わっておらず、自分で「何かを選択する」という、消費の概念すら消え去ってしまった。

 神さまはよく私の人生をデザインした。私立大学で本を集めるだけ集めて、将来作家になりたいという夢を結局は破壊し、作家としてふさわしくないと判断されたのだと思われるが、そもそも、今、プロの作家が、上位にいる人でさえ儲けているかと言われればそうでもないような気がする。

 圧倒的な弱者となり、一人で生きていくことが困難になった残念な人間。そう思えばそうなので、それで間違いは無いのだが、消費などに関して一歩を踏み出す勇気がまるごと奪われた。

 私は結局死なない。もしかしたら親や知人の勧めで誰とも知らない人と結婚などもするのかもしれない。しかし、それは、一体、人生の主役とは、誰なのだろうか。

 スマホのスペックや、充電ができない、カメラが起動しないなど色々トラブルが続いているが、結局スマホも新しいのを選べない。京都でポケモンGOをしていたときに自転車に数十台のスマホを括り付けてポケモンGOをしているおじいさんがいたが、一体そのお金はどこから出ているのだろう。

 ポケモンカードをボックスで買うという夢も、やろうと思えば簡単にできる。しかし、やるべきなのかの選択が、どうしてもできない。結局お金に縛られて、悶々と苦しさを味わうだけだ。

 時は経て、大学時代とは異なり、勉強はしない、本は読まない。どちらかというとキダルトの方面が強くなってしまったが、果たしてどうなるのだろうか。

 人生は苦しい。そのことを大学時代に経験したつもりだったが、人生の中でも将来が無くなるのはもっと苦しいということを学んでしまった。最低賃金がいくらになるかをハラハラしながら、本気で見るような大人になるとは思ってもみなかった。

 私に存在価値が無い。それゆえに、何を選択しても心が満たされないという虚しい現実を突きつけられている。

 一つだけ追加すると、大学時代にケンタッキー・フライド・チキンを一人で食べるなど、あり得ない程の贅沢な出来事だった。それが、統合失調症になり、実家に帰ると、週末によくケンタッキー・フライド・チキンを食べるようになってしまった。情けないほどに親に支えられて生きているが、自由を捨てる代わりに極貧からは脱した。私は生きるを選んだ。そして生きている。自由を謳歌していいかどうかの判断・選択は、まだまだできないようなそんな気がするが。

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