見出し画像

【vs.ベトナム戦/論考】ゴールキーパーは完璧主義を求められる。ゴールキーパーを上手くなりたい人は読んでください。

☆☆☆
 「三笘薫選手はジョーカーで最高のパフォーマンスを出せる」「シュミット・ダニエル選手を見たかった」「ベトナム戦の失点シーンはゴールキーパーの指示のミス」のいずれかにしようかと思います。もちろん、いずれにもならない可能性もあります。
☆☆☆

☆☆☆
 特定の個人、団体、組織を誹謗中傷する意図は全く無いことをここに明記しておきます。
☆☆☆

 ワールドカップアジア最終予選の最終戦、日本vsベトナムを観てました。前半の早い段階でコーナーキックからドフリーでヘッドを合わせられていきなり失点してしまいました。私はゴールキーパーを高校までやっていたので分かるのですが、あれは完璧にゴールキーパーの指示のミスです。ゴールキーパーで大切なことは「声を出すこと」というのは、サッカーのゴールキーパーを経験した方なら誰もが知っている常識だと思います。ピッチ全体を見渡すことのできるゴールキーパーは、「ピッチ上の第二の監督」と呼ばれるほど、ディフェンダーや中盤にポジションなどを指示、もしくは鼓舞しなければいけません。そうやって試合をコントロールさせるのが、ゴールキーパーの影の役割でもあります。

 ましてや、セットプレーでは、ゴールキーパーが全ての指示を出します。守るディフェンダーはいつ蹴って来るかわからないボールに集中しておかなければなりません。ゴールキーパーもボールに集中するのは当然ですが、ボールに目線を集中させる、その前に、味方に「10番空いてる! あと5番上がってきた!」など、味方に情報を与えて、マンツーマンの守備隊系なら完璧を敷いておかなければならないのです。そのうえで、自分のポジショニングはボールから遠い方にポジションを置きます。なぜなら、《《人は前には走れますが、後ろには走れないからです。》》それはすなわち、《《前には高く跳べるけれど、後ろに下がりながらジャンプしても、ほとんど跳躍力を発揮することができず、手を伸ばしてもボールをすっぽかす可能性が大いにあるからです。》》なので、コーナーキックやコーナーキックに近いフリーキックでは、ボールから遠いポストにポジショニングするのが人間の運動機能を物理学的に考えた結果、正しいポジショニングとなります。ニアに打ち込まれたら全力でダッシュしてパンチングなどして防ぐことができますが、何度も言うようですがバックしながらの処理は、人間の運動機能的に不可能でとても弱い力しか出せなくなります。

 話が、ゴールキーパーのポジショニングの話だけになってしまいました。要は、ベトナムはシュート一本で一点を取ったが、相手が上手であったのではなくて、ゴールキーパーがミスをしたに過ぎなかった、ということです。指示が間に合わなかったのか、試合勘が取り戻せなかったのか、たった一本のシュートで、ベトナムにとっては歴史的なドローゲームを、日本にとってはワールドカップの組み合わせに影響してしまうような、大事な一点を失ってしまったことになります。ゴールキーパーって残酷なポジションなのです。一つのミスで、状況が一変してしまう──言うなれば完璧主義の人がゴールキーパーに向いています。

 なにはともあれ、2022カタールワールドカップに出場することは決まり、テレビでも放送があるようなので全力で応援します。頑張れニッポン!

よろしければサポートをお願いします。