練習を積み重ねることで1on1は上達する!3人で行う1on1トレーニング
誰しも一度は、上長がぽつりとつぶやいた一言から氷が溶けるように問題が解決した経験をお持ちではないでしょうか?
そんな1on1ができるようになりたい!
そう思って、1on1の効果を高めるトレーニングを実施しました。
「もっと1on1を有効に活用したい」
「相手の役に立ちたい」
「問題解決に繋がったらカッコいい」
と思う方の参考になれば嬉しいです。
1on1の効果をもっと高めたい
チームが成長するには、個人の成長が不可欠です。
個人が成長するには、日々の業務の中で学んだことを内省し、しっかりと知識に転換することが重要です。
1on1を通して、個人の内省を促進し、より素早く成長できることを目指しています。
1on1の効果を高めるには、
1. 上長の傾聴力、質問力、提案力を高めること
2. メンバーの1on1の目的や活用方法の理解度を高めること
この2つのチカラを向上させる必要があります。
そのため、以下の取り組みを実施しました。
1on1トレーニングの概要
『👂 聞き手』『🎤 話し手』『🔍 観察者』の3役を交代しながら行う1on1トレーニングです。
各担当者の役割は、
👂 聞き手
話し手の話に耳を傾けてください。
思考を整理するための質問をして、相手の内省を促進します。
🎤 話し手
1on1の主役です。
自分自身の経験を振り返り、ネクストアクションの明確化や新しい気付きを獲得するために時間を使います。
🔍 観察者
第3者視点から1on1を観察し、良い点や改善点をフィードバックします。
フィードバックは、敬意と愛情を持った上で素直に思ったことを伝えてください。また、時間管理やメモを取るなど、1on1をサポートする役割としても機能します。
やってみて良かった3つの効果
この取り組みを実施して、『進め方にフィードバックが得られる』『1on1の理解度が向上する』『相互理解が深まる』の3つの効果を感じています。
効果1. 進め方にフィードバックが得られる
例えば、「○○という質問が良かったです」「和やかな空気で話しやすそうな雰囲気でした」「話を深堀る前に全体像を把握した方が良かったかもしれません」など。
『🔍 観察者』がいることで、1on1をリードする『👂 聞き手』の進め方に関するフィードバックを得ることができます。
また、『🔍 観察者』として、他人の1on1を観察することで、『👂 聞き手』になった時の引き出しを増やすことができます。
結果として、上長の傾聴力、質問力、提案力など。
上長の1on1スキルを向上できる可能性が高まります。
効果2. 1on1の理解度が向上する
メンバーが『👂 聞き手』として、1on1をリードする経験を通して、1on1の目的や進め方に対する理解が深まります。
メンバーからは「1on1難しい...!けど楽しい!」という声が聞こえました。
実践を通して、1on1を新しい視点から見れるようになったと思います。
また、メンバーの中にリーダー候補がいる場合、定期的に1on1トレーニングを実施することで、リーダー職になった時にスムーズに1on1をリードできるようになります。
効果3. 相互理解が深まる
上司と部下が役割を交代することや、他人の1on1を観察することで、通常の1on1では見れない上司や部下の言動を観察することができます。
私もメンバーから「イノツメさんの目標を知れて良かったです」という言葉をいただきました。
知っているだろうと思っていることが実は違ったという経験は誰でもあると思います。
役割を交代することで、互いの知らない一面を知る機会に繋がり、結果としてチーム間の相互理解が深まります。
1on1トレーニングのタイムスケジュール
3名60分で行う場合のタイムスケジュールを紹介します。
より大人数で進める場合、『ブレイクアウトルーム機能』を活用することをオススメします。
概要説明|5分
1on1トレーニングの目的、役割、タイムスケジュール、気をつけるポイントを説明する
チェックイン|2分
1人30秒ずつ、この時間に期待することを発表する
順番を決める|3分
早起きした順に『👂 聞き手』『🎤 話し手』『🔍 観察者』を担当する
セッション|10分
『👂 聞き手』『🎤 話し手』の人が1on1を実践する
話すテーマは、主に目標やキャリアに関することを取り上げます
『🔍 観察者』はマイクとカメラをOFFにした上で、発話内容や気づきをメモし、終了1分前に残り時間を伝える
フィードバック|5分
『🔍 観察者』→『👂 聞き手』→『🎤 話し手』の順に実施する
3と4を繰り返す|30分
役割を交代して、次のセッションとフィードバックを行う
チェックアウト(振り返りや雑談)|2分
1人30秒ずつ、振り返りや感想を伝える
1on1トレーニングを進める上で気をつけたい3つのポイント
ポイント1. 雑談ではなく、1on1の目的を達成するためのコミュニケーションを目指す
1on1の目的は、対話を通して、メンバーの成長や目標達成を支援することです。
特に『👂 聞き手』の経験が少ない場合、相手の内省を促すコミュニケーションに難しさを感じる場面が多々ありますが、練習だと思い失敗を恐れずに挑戦してください。
ポイント2. フィードバックは、愛のあるI Messageを贈ろう
『🔍 観察者』は、敬意と愛情を持って、『👂 聞き手』に対して、自分が思ったことを伝えてください。
フィードバックの内容は、話しやすかったか、思考が整理されたか、新しい気付きや学びがあったかなど。
自分が感じたことを素直に伝え、参加者全員の成長の機会に繋げてください。
ポイント3. 1on1で話した情報は大切に取り扱ってください
1on1では、メンバーの成長に関わる大切な情報を取り扱います。
時として、プライベートな情報に触れることもあります。
そのため、1on1で話した情報は慎重に取り扱い、心理的安全性のある職場環境に繋げてください。
さいごに
ここまで読んでいただきありがとうございます。
ご質問やご意見がありましたら、Twitterやnoteなどで気軽に声をかけて頂け
ると嬉しいです。