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仕事力アップ!地方公務員が身につけたいこと:時間厳守で「プロの力量」が問われるので、注意しよう

    地方公務員にとって、時間を守ることは、社会人基本の行動様式です。言うまでもないことかもしれませんが。ただ、このことは基本以上に、プロフェッショナルとしての総合的な力量を示すものであり、信頼構築の不可欠な土台となります。当たり前すぎて見過ごしてしまいがちですが、そうではないと思いますので、改めて述べたいと思います。

    日々の業務では、時間を厳守することの大切さは目に見えにくいかもしれません。しかし、その価値は特に緊急時に明らかになります。緊急時には、余裕を持った時間管理、冷静な状況判断、迅速な対応が特に求められます。これら三つがうまく機能することで、プロフェッショナルとしての資質が試されるのです。

    たとえば、誰しもが経験するであろう気象条件による交通の遅延です。台風や大雨が原因で、電車や飛行機がストップすることはしばしばあります。このような場合、会議や出張に遅れが生じるのは仕方のないことです。とはいえ、 同じ条件でも時間通りに到着する人がいるのも事実です。ここで、出席できた人とできなかった人との間には、不本意ながらも比較の感情が生まれがちです。「あの人は来れたのに、どうしてあなたは?」という声は実際には聞かれなくとも、心の中には浮かびやすいのです。もちろん、事実として遅れることが仕方ないにせよ、「遅れて当たり前」と割り切ってしまう姿勢では、大きな信頼を得ることは難しいでしょう。

 私がまだ若かったころ(20代半ば)、苦い経験をしました。阪神・淡路大震災が発生した早朝、福井県でも大きな揺れを感じ、電車は運行を停止しました。私は職場に連絡し、運行再開後の電車で午後になってようやく到着したのです。しかし、近くに住む50代のベテラン職員は、なんと朝から出勤していたのです。後で聞けば、車を使って出勤したとのこと。自分がそうした判断をできなかったことに、悔しさを感じました。

 今でも私は、何か突発的なことが起こったときに、いかに状況を判断し、最善の答えを出せるかを意識しながら行動しています。これは将棋でいうところの、持ち時間を使い切って1分将棋を指すような状況であり、短い時間での判断の差が勝敗を分けるといえます。過去には正しい判断をしたこともあれば、間違ったこともありますが、その経験が次につながっています。

 時間を守ることが「当たり前」だと多くの人が考えていますが、その「当たり前」にどれだけ真摯に向き合えるかが、実際の行動や築かれる信頼に大きな差を生むのです。日々の業務においても、非常事態においても、時間に対する姿勢ひとつで、私たちのプロフェッショナルとしての力量が測られます。時間を厳守することの重要性を理解し、常に最善の行動を心がけることが、信頼される地方公務員となるための鍵なのです。

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