出来上がり_

【七杯目】シシネギ塩レモン

前回の「イノシシvs魚介」では、イノシシ完敗。。。そこで、もっとマイルドで島らしい食材で今回は勝負することに。

以前に、某ジビエ料理シェフから話を聞いた際に「ジビエ肉は生前に食していたものと相性が良い」といったことを仰っていたのを思い出し、島の柑橘を今回は合わせてみます。「肉の話≠骨の話」というツッコミは無視して、みかんを捜し歩きます。。。ただ、今は7月末の夏真っ盛りの季節。みかんはどうやら時期外れとのこと、、、ただ、「レモンならあるらしい(たぶん年中)」との話を耳にしてレモンに決定!

しかも、私が住んでいる大三島はレモンの生産量も相当なもので、隣の生口島が日本一の生産量を誇っている「瀬戸田レモン」もかなりの割合で大三島産とのこと。

そして、またもや隣島に本社のある「伯方の塩」も大三島工場が日本一の生産量とのことらしい。

なので、大三島ブランドとは言い難いもののほぼ日本一の「レモン」「塩」、そして日本一丁寧に解体している(と思われる)大三島産のイノシシの骨の三種の神器が今回のメニューです。

さて、調理すたーと。

今回は前足・後ろ足・背骨・肋骨合わせて約3.5kgの骨(たぶん、40kg前後の小さい個体、雌雄不明)、イノシシ肩ロース肉:850g、イノシシ背脂:600gを使います。まずは水洗い。そして下茹で。

アクは気持ち少なめでした。夏イノシシだから脂が少ないせいかもしれません下茹でしたら、骨を極太枝用の剪定鋏でザクザクと切り刻みます。個体が小さいと骨も細くて、この作業は格段に楽になります。

今回は、塩レモンということもあって、あまり乳化(白濁)しないほうがいい気がしたので、強火は使わずに中火のみで煮ていきます。

肉やら背脂も鍋に入れて一緒に煮ます。

その間にレモンを探し回りましたが、、、残念ながら「アメリカ産」しか手に入らず。。。(泣)見た目はビューティホーですが、バリバリに防腐剤がかかっていることが懸念されるため、皮は極力ピーラーで剥いて使いました。

抽出開始(水10l・肉・背脂はIN)~(約2時間)~レモン3個+長ネギ6本IN~(約1時間)、でこの様子↓

もう1時間ほど煮て、肉と背脂を取り出し、肉→焼豚、背脂→トッピング用に細かく、と加工していきます。焼豚の醤油ダレは、醤油:450cc+みりん:160ccを煮きったものを使用。

鍋からはほのかにレモンの香りがします(「気のせいかもしれない」というレベル)。あとは伯方の塩:4.5g+味の素:6.5gにスープ:約300ccを合わせて、トッピングには焼豚・背脂・刻みネギ・レモンスライスを乗っけて、いざ完成~!!

やや透明がかったスープにネギとレモンのほのかな香り。ズズッとすすってみると

「ほ、ほぉ~、、、これはイケるかもしれない ( ̄ー+ ̄|☆」

どうやら、今までの味とはワンランク違います。スープに味がただついているのではなく、上手い事マッチしているというか、味わい深くなっています。

欲を言うならば、柑橘やイノシシのフレーバーが若干弱いことと、もう一声(たぶん、ペッパー系)あれば、商品化できそうなレベルに来ています。

まさに(神の島だけに)「神光臨!」的な感動を味わえた一杯でした。

次回、島内から柑橘を入手して、この方向性で更に詰めていきます!!

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