【13杯目】イノシシ一番絞り
前回予告の通り、今回は「下茹で」の工程をすっ飛ばし、猪骨からにじみ出る、一番絞り、ならぬ一番だしを味わってみたいと思います。
今までの流れ:凍った骨を水洗で解凍→下茹で&アク取り(使用した湯は一旦全て廃棄)→下茹でした骨を切断→新たに水を張ってスープを抽出
今回の流れ:凍った骨を水洗で解凍→骨を切断→スープ抽出(&アク取り)
臭い臭いと言われながらも、一向に臭みを感じさせない猪骨スープに驚きのインパクトが加わるのか?そもそも食べれるレベルで落ち着いてくれるのか? 乞うご期待!!
ということで、調理すたーとです。
今回使用するのはこの馬鹿デカイ寸胴君。容量推定56㍑。骨入れて、水を張ったら間違いなく一人で持ち上げるのは無理な代物。何故急にこんな大物を登場させたのかというと、実はイベント出店の話をいくつか頂きまして、この後の週末には50食!その翌週には100食!!という、今までからしたらトンでもない量を仕込まなくてはならなくなったので、試し切り、ではなく試し炊きのために今回初めて使ってみます。
凍った骨は切りにくい・・・。ですが、何とか切って鍋にIN。約12㍑水を張りましたが、鍋がデカイせいで半分にも満ちません。これで炊いていきます
約1時間経過。アクはドンドン出てきます。。。
さらに約1時間経過。今回もイノシシモモ肉(焼豚用)と臭み消しに長ネギの青いところを一緒に炊き込んでいます。
さらに約2時間経過。アクは落ち着いてきたものの、何だか茶色い?!臭みは強くないように感じます。
さらに約2時間煮込んだところでFINISHにします。いつもより若干臭いのかな?どうなのかな?というレベルで、特段不快な感じはしません。それとも匂いを気にして嗅ぎすぎたせいで、鼻が馬鹿になったのかしら?
トッピングは前回どおりです。
青いレモン。※今回は皮が余りスープに触れないように厚めの櫛切りにします
焼豚&骨の一部♪
出来上がり~☆
色味が若干茶色がかっているような気がする以外は、特に問題ないような気はします。とにかく食べてみましょう。。。
「ン???、臭いかな?・・・よく、ワカラナイ。」
周囲の試食会参加者に聞いてみても、「気持ち、香りが違うような気がする」「若干ワイルド」という感想ばかり。
結論、『下茹でしなくても、オッケーでした。』
こまめにアクを取ったせいなのでしょうか?「しまなみイノシシ活用隊」での下処理が良かったせいでしょうか?そもそも、この大三島のイノシシは柑橘類を良く食べるので、個体そのものの臭みがあまり無いのでしょうか?
原因は不明のままですが、巷に言われるほどの臭い思いは(常温で解凍した場合を除いて)味わず仕舞で済みました。
ふと、感じることとしては、猟師さんからのお裾分けで臭い思いをした人たちは、適切にと殺→解体処理されていない肉を食べたのではないでしょうか。豚でも牛でも常温で丸一日も放置されたら食べられなくなります。
ここの獣肉処理施設では、と殺後2時間以内に内臓を摘出し、数時間流水(水道水)で肉を覚ました後に剥皮・解体、その後はすぐ出荷するものは冷蔵保存、数日も出荷まで空くようなら冷凍保存します。作業時にも85℃以上の熱湯やアルコールでこまめに消毒します。手作業が多いですが、解体手順は一般的な家畜と同じです。
おそらく、適切に処理さえすれば、野生といえどイノシシは臭くないのです!
ということが実感できたので、次回以降は下茹でしない系でしばらくやってみます。作業は若干楽~♪
作業の合間に↓こんなの作ってみた。完成品は後ほどお披露目します~
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