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『アレクサンドリア』 ヒュパティアはケプラーの第1法則を直感で見抜いていた(世界の歴史)

 アレキサンドリアというエジプトの都市には一度は訪れてみたい。アレキサンダー大王の名前を冠し、エジプトにも関わらずギリシアの影響を受けた都市だ。この映画では4世紀を再現しているが、ギリシアとエジプトの神を融合した「セラピス」が象徴として描かれている。

 この頃のキリスト教はローマ帝国で普及していたのだろうか。この映画ではキリスト教とセラピス信仰(偶像崇拝)との軋轢、さらに同じ一神教であるユダヤ教との軋轢、そしてこの映画の主人公である科学者(哲学者)であるヒュパティアの地動説との軋轢、と一神教ならではのモノリシックアーキテクチャーへの統合(暴力)プロセスが描かれている。
 しかし、ヒュパティアを慕う奴隷がキリスト教により開放され人生が変わるのは対象的で、キリスト教の別の側面も描かれている。

 この時代は、エジプト、ローマ、ギリシアの融合した「地中海の学術センター」として都市の中心には図書館があり、ヒュパティアの父親は図書館長で、彼女の主張する地動説は地球が太陽の周りを楕円で周回しているというものだが、17世紀にケプラーが発見したケプラーの第1法則を直感で見抜いていたことになる。

 しかしこの後、アレキサンドリアは、6世紀に生まれたイスラームにより征服されることになる。

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