見出し画像

『図解でよくわかる 核融合エネルギーのきほん: 世界が変わる夢のエネルギーのしくみから、環境・ビジネス・教育との関わりや将来像まで』宇宙太陽光発電システムにも期待したい(技術情報バンク)

 核融合についてはまじめに勉強したことがなかったので、まずはこの本を読んでみた。核融合のメリットは分かるが、知りたいのはマイナス面なのだが、この本にはマイナス面の解説が少ない。1億度以上の温度が必要なため、規模の大きなプラントを必要とすることからも、実用化にはまだまだ時間が必要だろうが、フライシュマンとポンズのインチキ実験が本当だったらと思ってしまう。しかし常温核融合が凝縮核反応として日本の東北大学を中心とした技術開発で実用化時期を迎えようとしているという。

 本書によって、物質の状態が固体、液体、気体、プラズマの4つあることで整理がついたが、プラズマという人間にとってのブラックボックスを人間が制御できるのか、という疑問とともに、不安を感じる。やはり、夢を追いかけることきは、クールなドリーマでなければならない。

 私の感覚なのかも知れないが、自然を征服するという西洋的な発想でなく、すでにある核融合を有効に使い共存する方法の多様性にも希望を感じる。例えば、宇宙空間で太陽エネルギーを得て、それを地球上にマイクロ波で送る「宇宙太陽光発電システム」を研究している篠原真毅氏にも期待したい。

Creative Organized Technology をグローバルなものに育てていきたいと思っています。