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『グッバイ、レーニン!』v=c×ln×(m0/mt)の定式化は東側諸国の誇りのようだ(世界の歴史)

 東ドイツと西ドイツが統合される時代の東ドイツのひとつの家族を描いた物語。父親は西側の女のもとに逃げ、残された家族は東側で生活をしていた。しかし、母親が心筋梗塞で意識不明の最中にベルリンの壁が崩壊。再発するので、母親には刺激を与えるなという医師の厳命から子どもたちは東ドイツのままを演出。テレビ番組からピクルスまで東ドイツのままで母親は過ごす。ソ連を真似てか東ドイツにもダーチャ文化があり、郊外の別荘を訪ねたある日、父親が亡命した後に、母親と子供も亡命する予定になっていたが、母親が踏ん切れなかったという事実が明かされることに。とうとう父親とお母親は再開したが、母親は亡くなる。母親の遺灰が小さなロケットで打ち上げられ、散骨され映画は終わる。「人間=A+BX」と定式化したとすると、イデオロギーの「BX」の部分を利用して、人間が本来持っている子が親を思う愛情「A」がひしひしと伝わるいい映画だ。

 この映画には、東ドイツにとり、ソ連の宇宙技術は誇りと思われるシーンがたくさんでてくる。なぜロシアがロケット技術が強いかというと、最初にロケットによる宇宙飛行の定式化を行ったのが、ロシアのツィオルコフスキーだからだ。彼は独学で以下のツィオルコフスキーの公式を定式化した。

「ロケットの最終速度(v)=噴射ガスの速度(c)×自然対数(ln)×(点火時の重量/燃焼後の重量)」

 噴射ガスの速度が大きいほど、またロケットの点火時と燃焼時の質量比が大きいほど大きな速度が得られることがはっきりと分かる定式だ。液体水素と液体酸素を組み合わせた液体燃料が有利だということも発見した。ツィオルコフスキーが最初にロケット関数を定式化したということは、ロシアが未知の領域を切り拓いたということになり、すべての東側の民族の誇りとなったのだろう。

 この映画に描かれているように、東ドイツと西ドイツの壁はなくなった。しかし、今新しく作られつつある壁、つまり、「ロシア+中国+北朝鮮+イラン」と西側諸国の壁はいつ溶けてなくなるのだろう。北極圏にあるメタンハイドレードが地球温暖化により溶け、地球にさらなる温暖化をもたらす事態となった場合、北極圏をまたがる国はお互いが協力し、この人類の危機に対処せざるを得なくなる。北極点に隣接する国は、ロシア、アメリカ、カナダ、アイスランド、グリーンランド(デンマーク)などで、現在のロシアとウクライナの戦争で対立している国々だ。メタンハイドレードからのメタンガスをマネジメントする具体的な技術を日本が開発すれば、日本の太平洋領海に眠るメタンハイドレードは日本の天然ガスエネルギーにもなるし、北極圏をまたがる国々を串刺しにできる「技術」として貢献できる。この映画を観ながら思いついた妄想だが、共通の「敵」でまとまるより、共通の「危機的な問題」で連携せざるを得なくなる方が自然なことだろう。

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Creative Organized Technology をグローバルなものに育てていきたいと思っています。