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4大力学の攻略法 〜剛体力学編〜

こんにちは。イノカドです。

引き続き、学生時代に4大力学をどう勉強したのかについてお話したいと思います。

新しい学問を勉強する時には最初に、今までの知識との違いを調べ、その違いを生む考え方や思考を把握することから私は始めます。こうすることで、効率よく知識の差を埋められるからです。

剛体力学を例にすると、高校物理で学んだ質点の力学との違いを最初に把握することで勉強を効率よく埋められます。

剛体力学と質点の力学違いは、物体の大きさを考慮し、回転運動も含めて物体の運動を論じる点です。これらを理解していると勉強が楽になります。

1. 剛体とは

物理学には様々な分野があります。それらは互いに関連し合い、物理学の体系を成しています。

その中で、質点の力学(高校物理)は全ての力学の基礎となる学問ですので、高校物理に不安のある方は復習することをお勧めします。

前置きが長くなりましたが、ここから剛体力学のお話をします。

そもそも、剛体力学の ”剛体” とは何かといいますと、大きさを持ち変形しない物体のことです。現実には存在しませんが、コンクリートの壁などの非常に頑丈な物体を剛体と見なすこともあります。

2. 剛体力学と質点の力学の違い

次に、剛体力学と質点の力学の違いを見ていきましょう。ここで、高校物理を思い出して欲しいのですが、物体の運動は並進運動と回転運動の2種類に分解できると習ったはずです。

質点の力学は、物体を点として運動を考えるため、回転運動は考慮しません。(回転は物体に大きさがある時に初めて定義できるからです。)

一方の、剛体力学では物体の大きさを考慮するため、物体の回転運動も考える必要が生まれます。

剛体力学と質点の力学の違いは、物体の大きさと回転運動を考慮するかどうかです。

3. 剛体力学攻略のポイント

剛体力学攻略のポイントは、慣性モーメントを理解し、計算できるようになるかどうかにかかっています。慣性モーメントとは、物体の回転させにくさを表す物理量です。

詳しい説明は専門書に譲りますが、覚えておくべきことは、慣性モーメントが大きいほど、回しにくく止めにくいと言うことです。

慣性モーメントがなぜ機械工学に重要になるのか、と言うことですが、機械部品にはトランスミッションや歯車のように回転する部品が必ず存在するからです。

また、慣性モーメントが大きければそれだけエネルギーを消費するので、非効率になります。そのため、経済的な機械を作るために慣性モーメントを小さくすることが重要になり、そのための知識として剛体力学が必要になるのです。

剛体力学攻略のポイントは慣性モーメントの理解です。運動方程式の立式の仕方は高校物理と変わらないので、精神的なハードルは下がると思います。

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