見出し画像

冒険をする子供たち

子供の頃の遊び場といえば海だった。
テトラポットの上をぴょんぴょん飛び跳ね、組み合わさったそれの隙間に入り込んで秘密基地にしたり。今思えばゾッとする、私が親ならば絶対に子供にさせないような遊びを当時はみんな平気でしていた。
よく誰も大怪我をしなかった・・・と書きながら、そういえば一度妹がテトラポットの隙間に落ちて溺れかけたことを思い出して胃のあたりがキュッとした。

大人はしばしば自分の子供時代のことを棚にあげる。
防波堤を駆け回ったりテトラポットに秘密基地を作ったり自分は子供時代の冒険を満喫し尽くしておいて、我が子には「危ないところには行くな」「危ないことはするな」と口を酸っぱくして言うのだ。

親になるということはこの先ずっと心配し続けて生きていかなければいけないということなのだろうか。
赤ん坊の次女は人間ビギナーで少し目を離しただけでも死にかねないし、長女は結構繊細で不安症だ。長男は小さい頃から怪我が多いし、最近は自転車に乗って遊びに行ったりする。
心配性の私は、彼らの一挙手一投足にハラハラと心をざわつかせるばかりだ。

しかし、大人たちにどれだけ色々なことを禁じられても、子供たちは冒険するのをやめないのだろう。それはしょうがないことだし、きっと正しいことだ。私の心の中に子供の頃の冒険のかけらが輝いているように、彼らもいつかきっと幼い頃の武勇伝を語る日がくるのだろう。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?