PBW歴20年の私がやってる習慣

 早いものですね。「学園退魔戦記ZERO」から20年。

 これは現在、トミーウォーカーで製作総指揮をつとめる一本三三七氏のPBW処女作だったと記憶しています。まだ、テラネッツがPBMやってた頃。そして、私の初参加PBWでもあります。

(テラネッツはその後クラウドゲートと改名し、2020年にPBW事業より撤退。ゲームグラフィック専門会社に鞍替えしました)

 そんな一本さんの最新作が、TW7「チェインパラドクス」です。

 これは、有志の方が作って下さったPVです。非公式であることは、知っておいてください。

 20年も経てば、その間たくさんのことがありました。私もいろいろ経験を積み、今ではnoteで一番多くPBW関係の記事を書いているライターになりました。その積み重ねの知恵を凝縮して、初心者の方にお届けします!

アイテムやパラドクスはすぐ申請せず、メモをとっておく

 最初にメモを取っておいて、しばらく寝かせておきます。そしてシナリオ上で必要そうになったら申請。勢いで頼んだら損します。

 TW7では、パラドクスごとに「使用技能」が固定されてるので。なるべく同じ技能を使い回せるようにしたいです。悩ませるつくりになってますね。そのよく使う技能が、キャラの個性にあっていれば楽しみも増すでしょう。

 初期パラドクスを改造するのも、新たに習得するのも全く同じ費用です。最初に持ってるやつはそのままにして、別のパラドクスを覚える方がいいでしょう。手持ちのカードが増えます。

 初期パラドクスそのままなやつと、同じパラドクスの魔改造版を別に持っておくのもいいかもしれません。

 パラドクスの使用時セリフや詠唱文を考えるなら、好きな漫画やアニメ、ゲームなどが参考になります。この点からも、メモを強くオススメします。

・タクティクスオウガ 
・ファイナルファンタジータクティクス
・ヴァルキリープロファイル
・マギ

 このあたりは、私の定番。技のアイデアなら、サガシリーズなどが参考になるでしょう。

お金の使い方に優先順位をつける

 このゲーム、ガチャが無い代わりにアイテムやスキルの入手や強化には、原則個別にお金がかかります。代わりに、割と自由にカスタムできる。

 第六猟兵と違ってPPが全世界共通なのはありがたいですが、今のところ「一度もPP配布をやってない」渋い運営でもあります。しかも実績に応じてPPを入手できるであろう「クエスト」も未実装となれば、慎重にならざるを得ません。イラスト発注でもお金使いますし。

 レベル上げも急ぐ必要ありません。成長限界まで上げるのは、やり過ぎ。他のプレイヤーが🔵を稼いでくれて、成長限界が上がれば一回あたりの獲得経験値も増えるため、のんびりでいいです。

 チェインパラドクスでは、親切に「敵の技能レベル」が公開されてるのでそれと比べて、極端に不利にならない程度に技能をあげればいいです。

自分が0/0/0で、敵が6/6/6だったら、-18%の不利な補正。
自分が6/6/6で、敵が6/6/6だったら、互角。
自分が16/16/16で、敵が6/6/6だったら、+30%の有利な補正。
これ以上あげても変化なし。

 ひとつの技能レベルを「その時点で一番強い敵+10」よりも上げるのは、今のところ「まるで意味がない」ので気をつけましょう。

 アイテムの強化も「後から調節可能」にしておきます。技能レベルをMAXまで上げてしまうと、振り分けの変更ができなくなります。

レベル16のキャラが、レベル15の槍を所持(技能は騎乗6と貫通撃1)。
貫通撃の方が必要になったら、技能の合計レベルが+1以上になるように調整すれば、わずか50PPの出費で騎乗2と貫通撃6にも変更可能。
シナリオ参加でもらえるPPは、微調整に使う。

 お金は、なるべくイラスト発注に回したいですね。たとえサービス終了になっても、イラストだけは財産として残ります。ここがガチャゲーとの最大の違い。

誰に対しても、適度な距離を保つ

 動物はみんな、自分の縄張りに勝手に踏み入る者を威嚇します。これは、対人関係でも全く変わりません。

 他人の課題に干渉せず、自分の課題に干渉させない。アドラー心理学が主張していることも、同じではないでしょうか。この考え方さえあれば、PBWでもトラブルの大半は避けることができるでしょう。

馬を水辺に連れていくことはできるが、飲むかどうかは馬次第。

 誰にも、何事も強制しない。その姿勢が安心と信頼を生むでしょう。

公式に依存し過ぎない

 これはPBWだけに限った話ではありません。日本人は「運営型ゲーム」にあまりにも多くのことを求め過ぎです。いつも勝手に過大な期待をかけて、意に沿わなかったら炎上して叩く。おかしいと思いませんか?

 ましてや、PBW業界は中小企業しかいない世界です。おそらく面倒だから大企業でさえ避けて通ってるのでは?

 楽しみは自分で見つけましょう。PBWにネタを持ち込んで楽しくするのはあなた自身です。ちなみに、チェインパラドクスを遊ぶ上で知っていると楽しみが増すだろうネタは…

・ドラクエ7(私個人は未プレイ、動画でシナリオやネタを把握する程度)
・クロノトリガー
・バックトゥザフューチャー3部作
・芥川龍之介の「羅生門」
・フランス軍歌「たまねぎの歌」
・オクトーバーフェスト
・古代エジプトの歴史ネタ解説動画

 あたりでしょうか。ゲームを遊ぶ時間がなければ動画視聴でもいいです。

 さらに「うちの子個人の物語」を強く求める人には「サガフロンティア」をオススメします。今ならリマスター版で便利に遊べます。共通の世界観で多様な主人公のシナリオがある、これはPBWの理想形です。

 PBWの運営は「キャラ個人の物語」に無関心どころか「公式はそこまで面倒見れない」「邪魔者」として排除してくるのが普通なので、期待しないでください。やりたければ自分で、世界中のどこにもない地図をつくるRPGのように自作する必要があります。世界樹の迷宮!

 世界樹が好きな人なら、PBWに適性はあるでしょう!PBWに限らずRPGは全部「二次創作までがワンセット」。共通の公式設定から自分だけの解釈を見つけてはじめて、自分の血肉になります。

 これを日本では、古くから「守・破・離」と呼んできました。

 私はもう20年、PBWに関わっているので「守」は十分。「破」と「離」に進む段階なのでしょう。公式では対応できない「キャラ個人の物語」に焦点を当てて、プレイヤー自身の手でお話を組み立てるメソッドを私が広める。それができたら、痛快ですね!

 もちろん初心者のみなさんは、まず基本の遊びかたを試してみるところから。うちの子が何を感じ、どうしたいのかを大切にしてあげてください。

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