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ダンスは楽しい。その世界に10年ぶりに戻ってこれた話。

こんにちは
初めてのnoteになります。
これは何者でもない、ただの会社員だった(今もそうなのだが)自分が、自分と向き合うきっかけになった出来事について綴ったものです。

簡単に自己紹介

大学、大学院を卒業し、周りに同調する形で新卒採用の波に乗り、就職し、転職し、結婚して出産して今に至ります。転職先の会社には現在も勤務していて、夫と子供2人の4人暮らし。我ながら平凡な人生ですね~。
サクッと次に行きましょう。NEXT!

自分を変えた3つの出来事

昨年の2021年時点では、平日は仕事をして、土日は家族と過ごし、そんな毎日の繰り返しでした。子供は年長さんと3歳児(年少のひとつ下)。平日の起きている時間に旦那は帰ってこないし、仕事には責任も締め切りもあるし、子供たちにごはんは手作りしてあげたいし。もうそれだけで精一杯で、自分の時間なんてなくて、それが当たり前だと感じていました。

でも出会ってしまったんです。あの人に。

yurinasiaさんとの出会い

最初のきっかけはVaundyさんの「不可幸力」というyoutubeにあげられたミュージックビデオ(MV)でした。友達がSNSで「この人の歌すごい!」と絶賛していて、どれどれ~?という感じで聴いてみたらその世界観にやられました。その時点でリリースされていた東京フラッシュやpainも一緒によく聞いていました。

確か2021年の5月、不可幸力の曲に合わせて踊る動画を目にしました。背景にマシンが置いてある。。。どこかのスタジオ?運動場?中性的な風貌の先生らしきダンサーが生徒さん達と一緒に踊っている。曲とダンスに一体感があり、全員がハイレベル!他にもこの方の動画がたくさんありました。
ダンスといえば、なぜか洋楽に合わせて踊るケースが多いのですが、主にJ-POPに合わせて合わせて踊っている。どれもこれも見入ってしまう。え?優里のピーターパンのMVにも出演している!?
そう、これがyurinasiaさんとの出会い。

yurinasiaさんの動画を見たり、SNSを見て、二人のお子さんがいるお母さんだということも分かりました。子供たちの年もほぼ一緒。勝手に親近感を覚えました。曲のフィーリングにあわせて、ジャンルレスで踊るところも。「私も踊りたい!」という感情がムクムク湧いてきて、yurinasiaさんと夫のayumuguguさんが運営するjabbklubのオンラインスクールに申し込みました。月額4,000円をポチっと。

見るだけで楽しくて、時間があればエクササイズ的にやれればいいかな、という気持ちで。
大学時代そして大学院に進学してからも、私が一番時間とお金と情熱を注いだのは ”ストリートダンス” でした。LOCK、SOULにWacck、HIPHOP。Breakin’もPOPもHOUSEも、も~全部が好きでした。大阪や東京でバトルに出たり、コンテストに出場したり、イベントを開催したり。夢中でのめり込んでいました。

でも今はお母さん、会社員。時間ないし。

そう思いながら、オンラインスクールで動画を見る日々が続いていた7月。会社主催のセミナーにスピーカーとして登壇しました。まだまだコロナ禍だったので、オンラインとリアル(会場開催)のどちらでも参加できる形式のセミナーでした。私は会場にいたのですが、会場に足を運んでくれたお客さんの中に、その人はいたんです。


ひとりのB-BOYとの出会い

仕事を通じて知り合った友達から、「一緒にルームシェアしている子が、ダンスをする奴なんですよ~たなかさんの出るセミナーに行くかもしれない。」とは聞いていて。セミナー後、名刺交換をしてお互いに自己紹介をしました。彼は同級生のB-Boyでした。

”B-Boyとはヒップホップ文化の4大要素であるブレイクダンス、グラフィティ、MC(ラップ)、DJなどをする特に若い男性のこと◆【語源】B-boyのBはBreak(ブレイクダンス)もしくはBronx(ヒップホップ発祥の地)に由来するとされ、日本語定義のB-boyにおけるBlack(黒人)の意味はない。”

出典:https://eow.alc.co.jp/search?q=b-boy

「ダンスするんですよね?」という話を皮切りに、学生時代ダンスしかしてませんでした~「俺も!」、yurinasiaさんの動画をよく見てます~「え!知ってるんすか?俺もめっちゃ好き!」、実はオンラインスクールのメンバーなんですよ~「まじか!ガチ勢じゃないっすか!」、2024年のパリオリンピックでbreakin’が正式競技になるじゃないですか。私パブリックビューイングやってみたいんですよね~「いや、できるっしょ!」と、ポジティブな彼の言葉に乗せられ、意気投合しました。勢いそのままに、どこかで一緒に練習しましょう!ということになり、約10年ぶりぐらいに踊ることになりました
え~、はて、踊れるかな?(冷や汗)


大学時代のダンスサークルの先輩が同じ県内に住んでいたことから声をかけて、3人で実際に練習しました。旦那には「この日だけはお願いだから子供のお迎えと夕飯をお願い!」と懇願して調整しました。出会ってから2週間ぐらいでこのアクションだったかもしれません。
それがもう、楽しくて!
同じようにダンスに明け暮れ、場所は違えど同じ時代にダンスに没頭していた友達ができました。

この感覚、何年ぶりだろう。爆音の中、思い切り音に合わせて体を動かすって、なんて楽しんだろう!
そして気づきました。あれ?旦那、お願いすれば私の趣味の時間のために早く帰ってきてくれる。。。こんな風に自分の趣味のためだけに、旦那に子供たちのお世話をお願いしたことが今までありませんでした。無自覚でした。

それから月1回ぐらいのペースで主に月曜日に練習をしました。緊急事態宣言のときは自粛しましたが、この時間がとてつもなく大切な時間になっていると気づいたのはこんな瞬間でした。
リモートワークで1日家で仕事していたのに、仕事して疲れて、夕飯も食べて、食べさせて、早く帰ってきてもらった旦那に子供達のお世話をお願いして、夜7時から電車に乗り込み、職場近くのスタジオに集合するという。
社会人になって結婚して子供ができてお母さんになって、10年もダンスから離れていたけど、こんなにもダンスが好きなんだなぁ。

勝手に自分の中で、「もうダンスなんて歳じゃないし」と思っていました。そんな時間がなくて当たり前だ、別にいいんだ、と思っていました。
でも、そうじゃありませんでした。
どこにいても、何歳になっても、子供がいても、好きなものは好き。
きっかけをくれたこのb-boyとの出会いが完全に私の人生を変えました。いや、戻ってきたに近い感覚でした。自分の好きなことに時間を使う感覚。でも10年前とはちょっと違って、家族がいて仕事もして、その中でやりくりして手にした大切な時間でした。そして最後に、私のリミットが完全に外れた出来事が続きます。

後輩からのひとこと

なんだかんだ私の世界は職場と家庭の2世界で、少しダンスの要素が混じってきた2022年2月。会社が用意してくれた社員研修がありました。その中のキーワードが「リフレクション」。ミスチルのアルバムにもありましたね、reflection。リフレクションとは「内省」の意味です。直訳は反射です。

”リフレクション(reflection)”
同じ「振り返り」でも、リフレクション(=内省)と反省。は異なります。反省は自分のした言動を振り返り、良くなかった点を認識して同じ過ちを犯さないよう改めて考えることです。

一方のリフレクション、つまり内省は、自分のした言動(ここでは仕事)を客観的に振り返ることです。自分で自分の状態を観察し、感情に流されることなく見つめ直すことがリフレクションの意味するところです。

出典:カオナビ人事用語集

研修の前に、会社のメンバー数人でデモをやってみました。自分の経験を言語化し、客観視して、「なぜそう思うのか」を対話を通してどんどん深堀していきます。これが意外と、自分の心の中心、思考の中心にガンガン迫ってくる。最後に一言ずつ、ワーク内での気づきをフィードバックしていく時間に、後輩からこう言われました。

「田中さんって、破天荒で自由っていうイメージがありました。でも、違いました。田中さんは、意外といろんなものに縛られている。」

ワークの中でどんな話をしたかはあまり覚えていませんが、確か、「大学院まで行かせてもらったんだから親のためにも働かなくちゃ」とか、「家を建てたからローン返さなきゃいけない」とか、「子供がいるんだから家のこともちゃんとやらなきゃいけない」とか、「社会人はこうでなきゃいけない」とか。そんなことばかり言っていたような気がします。そして後輩に一冊の本を紹介してもらいました。前野隆司さん、由佐美加子さんの「無意識がわかれば人生が変わる」です。

”人間は、小さいころに体験した「痛み」を避けるための信念を無意識のなかに持っていて、その信念に基づいて人生におけるあらゆる行動を自動的につくり出しています(=「生存適合OS」)。~中略~
その「生存適合OS」を動かすプログラムである「メンタルモデル」は、「価値なしモデル(私には価値がない)」「愛なしモデル(私は愛されない)」「ひとりぼっちモデル(私はひとりぼっちだ)」「欠陥欠損モデル(私には何かが決定的に欠けている)」の4つに分類されるのです。

出典:無意識がわかれば人生が変わる - 「現実」は4つのメンタルモデルからつくり出される

詳しくは語りませんが、この4つのモデルの存在を知り、メンタルモデルという言葉を強烈に自覚できました。メンタルモデルとは、『人間が無自覚のうちに持っている、思い込みや価値観』のことです。この本の中にある「価値なしモデル」、これは私のことを言ってるんじゃないかな、と思うほどでした。周りに評価されないと、期待に応えないと、自分には価値がないように感じる。誰もそんなこと強要していないのに、勝手にそう感じてしまっていました。

あぁ、こんなにも自分で自分を縛っていたんだ。と気づけたことで、完全にリミッターが外れました。

私はダンスが好きだ!

上手くなりたいし、昔のように音に合わせて身体を動かしたい。
本格的に自主練を始め、ダンスに関する情報に触れる時間を意図的に増やしていきました。
家族が幸せなら年収が下がっても時短勤務だっていいし、健康にいいならお惣菜だって簡単調理だっていいんです。あれもこれも完璧になんてできない。自分が心から幸せに感じることを我慢する必要は全くなかった。
勝手に我慢してたんです。
できないと思い込んで、縛っていたんです。
ただ、それだけのことにようやく気付けました。

菅田将暉「惑う糸」MVでのメタファー

3つの出来事を羅列してきましたが、2022年6月に発表された菅田将暉さんの「惑う糸」のMV。この中で3人の宇宙人のような登場人物が出てくるのですが、私をこれまで縛っていたメンタルモデルから解き放ってくれた3つの出来事が、この宇宙人に例えられているように感じてたまりません。
歌詞の一部をご紹介します。

”夢見に映るその希望は 叶わず消えていく理想だ
先に映るその希望は 叶うのを待ってる未来だ”

出典:惑う糸(菅田将暉)

そしてこの楽曲ですが、作詞作曲とMVの監督がVaundyさん、宇宙人役がyurinasiaさん。

いや~もう勝手に運命を感じました。

自分は意外と縛られている、ということに気付けて私は幸せでした。
そしてわざわざnoteを書いたのは、こういう形で縛られている人はけっこういるんじゃないかなと思ったので、そういう人が自覚するきっかけになれたらいいなと。あとは昔ダンスをやっていて、今はやっていない人にも届いてくれたら嬉しいです。いつかダンスをやってみたいと思っていた人にも、今すぐ一緒に始めましょう!と言いたいです。

現在とこれから

こんなに長い文章書いたのは、いつぶりだか分かりません。しかも自分の話を。(こっぱずかしくて、黒歴史、と数年後言っているかもしれません。でも、その時は消せばいいんですよ。)

2022年4月から、公共施設を借りて毎週土曜日に、ダンススクールを始めました。子供も大人も一緒に学べます。10年もダンスをしていなかったのに、やるとなったら早かったです。
講師は私とあのb-boy。
家族にも協力をお願いして、仕事と家庭のバランスをとりながら今のところやっています。(うちの会社では副業が解禁されています!)
仕事と家庭のバランスをどうとったのかや、ダンススクール設立までの話はまた別の機会に。


「ダンスは楽しい。それを多くの人に知ってほしい。」

またあの世界に帰ってこれました。

ただいまー!
また、どうぞよろしく。





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