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こんにちは。静岡県島田市で学童保育設立準備中の田中です。
というのが、冒頭の定番挨拶だったのですが、第一回目の施設説明会を経て、方向性をピボットしたので記録として残しておきます。
いや、メタモルフォーゼと言うべきか。

学童保育という枠

・学童保育で過ごす暮らしの中で、子どもがストレスやコンフリクトを抱え、そのことが原因で仕事を辞めたり雇用形態を変えたりして、キャリアを諦めてしまう保護者を減らしたい
・放課後時間にストレスを抱える状況にある子ども達に選択肢を
・共働きっ子の親子時間を捻出したい。
・大規模学童保育で働いている人も、実は社会の犠牲者なのかもしれない

上記が私を突き動かす社会課題でした。学童保育マニアなんじゃないかというくらい、色々調べて現場を見せてもらって話を聞いて、日本の抱える学童保育事情が見えてきました。

第1回目の施設説明会では、興味を持って参加してくださった方に正直に、
この金額でないと運営はできません。
解決策を一緒に考えて欲しいです
。』
とお伝えしました。
参加してくださった方の金額に対してのリアクションは、予想どおり、みなさん難しい表情をされていました。

金額は、毎日の利用(月に20日)で7万円〜です。1.2年生はお預かりする時間が長いので8万4千円という金額設定にしました。

一般的な補助金が入った学童は1万円前後で利用できます。40人の子供がいれば、年間でザックリ1000万円ほど、補助金が入ります。

①補助金が一切ない。
②車での送迎サービスがある
③少人数保育であること
(一般的な学童は保育の単位人数が40名だが、こども一人一人をしっかり見るために上限は21名に設定)。

これらの影響でこの金額にならざるを得ませんでした。

補助金の入った学童とは比べ物にならない。
民営学童としても、少し高めの金額設定。
誰も利用できない。
誰かを救いたいなんて、おこがましい。
儲けたい、が先行しているわけじゃないのに、そう見えてしまうかもしれない。

でも、これが現実でした。
このまま2回目の説明会をやるのか。。。??
いや、このやり方があるかもしれない。と、方向性をピボットすることにしました。

”預かり機能付き放課後の学び舎”へのピボット

学童保育はひとりでは運営できません。子ども達の安全を保ちながら生活するのに、1人では対応ができないからです。怪我をしたり、ケンカをしたり、色々あります。だから、一緒に働いてくれる人はすでに決まっていました。

本当に、これはただの偶然なのですが、一緒に働いてくれる方々は一芸も二芸もお持ちのメンバーでした。そして、出勤できる日は曜日で固定されていました。経歴やお仕事を並べてみると。。。

①現役の体育教師、子ども向けスポーツクラブのインストラクター、小学生向けプレゼンテーションスクール講師も現役。放課後児童支援員資格あり。

②海外暮らし約2年。翻訳家、ECコンサルタント、ブレイクダンス&ダンス教室講師。

③元塾講師。食品衛生管理責任者資格を持つ。お菓子作りが得意。医療事務として普段は働く。『本業は母業』。

④無制限あそび認定講師。自主運営団体あり。放課後児童クラブ、児童館での勤務経験あり。放課後児童支援員資格あり。三児の母。

副業として関わってくれたり、主婦業の傍らで小さな子ども同伴で働いてくれたり。令和らしい働き方で、バランスをとりながらこども達との営みを共に作ってくれる仲間達。

一方で、私も自分ができることを棚卸ししてみました。
できることは、自分の経験の中にしかない、シンプルなもの。
・化学メーカーで研究開発をやってきた
・データサイエンティストとして働いてきた
・ダンス教室の講師をしている

それぞれができること、それを価値に変えて提供することができないか。

そう考えた結果、曜日ごとにコースを定めて、こどもたちが自分の『やってみたい!』や『知りたい』に合わせて利用できる、"放課後の学び舎"に路線変更することにしました。2回目の説明会では早々に、コースと新しい金額設定についてお話しさせてもらいました。

各コースと、活動例。私は今のところ、火曜日を担当。


学童保育は業種分類では『福祉』にあたりますが、学び舎は『教育』になります。
全く、領域が違うのです。

ピボット(英語:Pivot)とは、企業経営における「方向転換」や「路線変更」を意味する言葉です。特にスタートアップにおいて、ピボットは「アイデアの特定部分(ビジョン)を軸足として、それ以外の部分を変更すること」をさします。

https://www.utokyo-ipc.co.jp/column/pivot/

そこでは学童保育と同じく、『預かり』の機能もある。だから、仕事を辞めなくても、平日に利用できる。補助金の入ってる学童と併用して利用するイメージです。もちろん、毎日通っても。
預かりは19時までです。

つ、伝わるかな??

利用方法は①コース固定または、②利用日数固定、の2パターン。①でも②でも、月4日利用の場合はこの値段です。そして、他のコースを受けたときの『偶然の出会い』を期待して、半年間は月4日利用にプラス1日、つまり合計5日間利用ができるようにしました。

【預かり機能付き、放課後の学び舎利用】
1.2年生→16,000円(月4日+1日)
3年生以上→14,000円(月4日+1日)
1日スポット利用→3,900円 

預かりはなしで、コースのみ利用することもできるようにしました。
【コースのみ利用】
①コース固定、②利用日数固定、が選べます。
一律 8,000円(月4日+1日)

Googleマップでの表示はこんな感じです

フェアでいたい

フェアトレード、この言葉はもうすっかり知られる言葉になっているかと思います。安易に、安価に買い叩くのではなく、正当な報酬と商品を等価交換することです。

フェアトレードとは直訳すると「公平・公正な貿易」。 つまり、開発途上国の原料や製品を適正な価格で継続的に購入することにより、立場の弱い開発途上国の生産者や労働者の生活改善と自立を目指す「貿易のしくみ」をいいます。

Google検索

経費を削ることで、サービスの質を低下させるやり方は違うな、と。
自分が無理をして、家族にも我慢をさせて、何のためにやっているのか分からなくなってしまうのも、違うなと。
一緒に働いてくれる人に対しても、誠実でありたい。

そうなると、提供する価値に見合った対価をいただかなくてはいけません。逆も然り。
対価をいただくからには、見合った価値またはそれ以上の価値を感じていただかなくてはいけません。

そう、価格提示は宣言なのです。
それだけのものを届けます、という。

さて、やらなきゃいけないことが山積みだ!


こちらのnoteのイメージソング
風の向きが変わって/MONO NO AWARE

オフィシャルPVでなく、Yurinasiaさんの方で。
アディダスの男の子が、すごく応援したくなる感じです!


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