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Suicaが使えるようになった日(秋田県)

大多数の皆さんが毎日当たり前に使っているものが、実は当たり前ではない。交通網の発達した地域では交通系ICなんて呼吸が如く身近なものだろうと思う。しかし…。

都会の改札の例。生粋の秋田県民である筆者が撮影した西梅田駅。しかも出口。なぜ。

「Suicaデビュー」

そう、逆に言うとSuica使えなかったってことです。
使えると言っても全区間が対象ではないが、JR東日本の偉い人が「これで終わりではない。多分。」と式典で語っているので今後に期待したいところだ。

どこまでが対象であるかは上記リンクから確認されたい。

それは現れた

2023年5月23日の夕方、IC導入の日も近づき、筆者は気になって事前にIC対象区間内にある無人駅を訪ねてみた。グレーのシートに包まれたものが佇んでいる。

閑静な無人駅に現れていたモノリス。

それは道路にかなり大胆に飛び出していた。いつのまに設置されてたんだこれ。こんなものが設置されていたことに気が付かないほど、鉄道を普段利用していないのだ。反省すべきことである。
そのうちプリウス車が接触しないかちょっと心配になったが、あと数日に迫る可動日に向けてすべてが整っている。

稼働日当日

朝の陽射しと、真の姿を現す端末。

テンション上がってタッチの瞬間を撮ってない。筆者が記者なら多分デスクにぶっ飛ばされてた。

稼働日の朝、ちょうど秋田駅まで用事があったのでいつもならば自家用車で行くところをJRに換えてモノリスの正体を拝む。タイトルと相違が発生するんだが正直なところ筆者は関西に行くことが多いのでICOCAを愛用している。タッチするとシンとした周辺に轟く「入場しました」。
※なお、降りたときは「出場しました」と言われる。

これまではどうしていたか

この某無人駅には改札どころかきっぷの自販機もない。都会の人には「じゃあどうやって乗るんだよ」って感じだろう。
先ずは無人駅内にある乗車駅証明書の発行機で乗車駅証明書を取得する。

かつてはきっぷの券売機があったのだが…いつしか退化していた。

これでどの駅から乗ったのかを証明できるので、降りた駅で運賃を支払うのだ。

さて勘の良い人は思っただろう。「降りた駅も無人駅だったら?」

答えは緑色の箱に運賃を入れる

下が切れちゃってるけどこれがきっぷ入箱(運賃箱)

他の乗客の様子

筆者を含め、この駅からは12人が乗車した。
うち2人はモノリスをまじまじと眺めていたものの、ICの利用はなし。結局、筆者以外は誰ひとりICを利用しなかった
これはあくまで筆者の推測であるが、乗車した乗客のICを持たないと思われる11人中、乗車駅証明書を発行していたのが3人であったので、路線利用者の大半は定期券を利用しているのではと考えている。ほぼヘビーユーザーしか鉄道を活用していないのかもしれない。
なお、帰りの降車は9人。その際は筆者を含む4人がICを利用した!秋田駅でICを入手するなりしたんだろうか。なかなかの進歩だ。

この出来事で利用者が増えるかと言われるとわからないところだが、Suica導入に際し全国からSNSにて「おめでとう」とエヴァの最終話みたいなコメントをたくさん頂いたのでこの場を借りてお礼を申し上げたい。
似たようなことに「セブンイレブン出店(2012年5月31日)」「サイゼリヤ出店(2021年12月20日)」等があった。秋田県は伸びしろしかない。

そして泣くな。徳島県。(※本件により、全国唯一のIC未導入県となってしまった)

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