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かわいい父と激しい母と私の介護日記(11)

せん妄と拘束

入院して4日たった。担当医と面談をする。
先生の話によると、父は特に異常もなく治療もない。現在は様子見のため、入院してからまだ1度もベッドから出てなくて、寝たきりらしい。
「退院はいつ頃ですか?」と母。
「3週間後かな?」と先生。
「えっ?3週間?」と聞き返すと、
「治療がないので、それ以上は無理ですよ。後は、リハビリのある病院かな。」と先生。

違う!早く退院させたいのだ。3日間入院の話が、なんで3週間?慌てて先生に家族の意向を説明する。

「この状態で家に帰すのは大変だから、
来週から1週間リハビリをして、その様子で決めましょう。」と先生に言われ、面談終了。

コロナで面会禁止だが、少しならと看護師さんに言って頂き、病室へ行くと父が寝ていた。「まだ退院出来ないの?歩けなくなっちゃう。おまんじゅう食べたい。」と父。
「来週からリハビリだから、頑張って。」と励まして病室を出る。

重い空気の母と私。父はもう家で暮らすのは無理な段階なのか?
「じゃあ、私仕事に戻るから。」と駐車場で母と分かれて車に乗る。先に駐車場から出ていく母の車に続いて、私も出る・・・とアッという間に、母の車が遠ざかって行く。

あ~やっぱり母の運転は荒い。父はあの時、母の運転に酔って、動けなくなったに違いない!と確信した私は、次の退院こそ絶対に私が迎えに行くと誓った。

そして週末、この病院でも父のせん妄、そして拘束が始まってしまった。

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