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今宵も喫茶ドードーのキッチンで。|読書感想文

いろんな情報が飛び交い、承認欲求に溢れ、今日知ったことも数ヶ月後には古いと言われる。目まぐるしく変わって過ぎていく世の中に疲れたとき、また読み返したいです。

あらすじ(一部だけ!)

この喫茶店には、がんばっている毎日からちょっとばかり逃げ出したくなったお客さんが、ふらりと訪れる。
SNSで発信される<ていねいな暮らし>に振り回されたり、仕事をひとりで抱え込み体調を崩したり……。
目まぐるしく変わる世の中で疲れた体と強ばった心を、店主そろりの美味しい料理が優しくほぐします。

私もSNSに振り回されてしまいがちで、会ったこともない人の日常の一部を切り取った写真を見て勝手な憧れを抱くこともあれば、自分と比べて情けなくなるときもある。

この本を読むと、「自分にとっての幸せってなんだろう」と考えたくなります。

世間一般の「幸せ」に振り回されていないか。
ちゃんとmade in 自分の「幸せ」を感じられているか。

考えるといっても、むずかしく「うーん」と考えるのではなく、「そういえばあのときめっちゃ楽しかったよな〜」とやわらかく思い出す感じ。


今は本当に便利な時代で、わざわざ重い辞書をひっぱり出して来なくても、この長方形の便利アイテムへ気になることを入力して検索すれば、知りたいことがすぐにわかる。本当にありがたい。

でも私はその便利さに依存して五感が鈍ってしまいそうでこわいし、例えば「webライター なり方」で調べたときに出てくる上位記事が自分にとっての正解ルートとは限らないよなと思う。

“便利”の恩恵を受けておいて何を言っとんだって話なんですが、私は自分でやってみて「この方法はよかった・だめだった」と知りたいんだと思います。

とは言え、Tipsやノウハウを発信してくれる人には頭が上がらないし、便利な世の中だからテレワークができて、おもしろい人やモノを知るきっかけにもなる。

インターネッツは用法用量を守って正しく使いましょうってことですね。


おわりに

「喫茶ドードー」の店主そろりさんがお客さんたちに言った、お気に入りの言葉を書いておきます。

「他人の基準に振り回されて自分を見失ってはもったいないです。自分がいいと思えばいい。ただ、そのためには自分の研ぎ澄まされた芯を持つことが大切なんです」

「自分が自分をいたわってあげなくて、誰がいたわるんですか」

「シンプルでいいんです。好きか嫌いか。好きなら続ければいい。自分なりの歩み方を見つけて。簡単なことです」


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