マガジンのカバー画像

アニミストのひとりごと

37
昔の日本人が普通に持っていた自然信仰のものの見方で、現代の諸々を見て思うことをつらつら書いてみます。
運営しているクリエイター

#熊野比丘尼の〇〇紀行

熊野比丘尼の奄美紀行 しまっちゅ編  ~不羈の民の住む島へ~(後編)

熊野比丘尼の奄美紀行 しまっちゅ編  ~不羈の民の住む島へ~(後編)

(前編はこちら)

5マイルでのお手伝い期間を終えてから数日は、奄美大島でいろいろと見てから帰ろうと思っていました。
WWOOF期間も残り1週間かという頃、おとうのお兄さん、生駒さんが大島から来ていたので、大島でどこへ行き何を見るかを相談してみたところ、思いがけずこう言ってくれました。
「じゃあ、うちに泊まれば?一緒にハイキングでもしよう」
あまりの親切にびっくりしながらも、お言葉に甘えて、奄美大

もっとみる
熊野比丘尼の奄美紀行 しまっちゅ編  ~不羈の民の住む島へ~(前編)

熊野比丘尼の奄美紀行 しまっちゅ編  ~不羈の民の住む島へ~(前編)

年明けから1か月、奄美の加計呂麻島へ行ってきました。
「奄美には何があるの?」
「アマミノクロウサギが見たいの?」
など、親や知人から明後日な方向の質問ももらったけれど、なぜ行くのか、自分でもよくわからなかったのです。

2年前に初めて旅行で来た時の、実家以上にリラックスしてしまったあの不思議な空気、奄美大島の中をバスでずーっと南へおりてきて、さらに船で加計呂麻島へ渡ってきた時の、自分の中の時間感

もっとみる
熊野比丘尼の熊野紀行-熊野の入り口編-

熊野比丘尼の熊野紀行-熊野の入り口編-

本命の熊野紀行、第1弾!(何弾まであるんだろう? 笑)
このシリーズを始めるにあたって、「熊野は捉えどころのない聖地だ」と書きましたが、わかりにくさのひとつとして「熊野エリアの入り口は複数ある」ということも、挙げられるかもしれません。
そこで、熊野紀行は、まず、入り口編からスタートしたいと思います。

熊野初心者の三択多くの方にとって、熊野旅の始まりは海の近くになります。
紀伊半島では、空港も鉄道

もっとみる
熊野比丘尼の中国紀行-武漢の思い出編-

熊野比丘尼の中国紀行-武漢の思い出編-

友人がFacebookでシェアしていた武漢の映像作品を見ました。

これを見ていると、いろんな思いが湧き起こってきます。
人の気配が異様に少なくて、街並みが美しいな、とか。
こんな大変な時なのに、そんなこと思って不謹慎で申し訳ないな、とか。
車の大渋滞のイメージしか無かった武漢が、こんなになっちゃうなんて痛ましいな、とか。
こういう作品を創れる若い人たちがいるって、頼もしいな、ちょっと羨ましいかな

もっとみる
熊野比丘尼のこと

熊野比丘尼のこと

この2-3年、いろいろと面白い旅をしてきたので、ひとつひとつ思い出しながら、書き起こしていこうと思っています。
題して、熊野比丘尼の〇〇紀行。
と、思い立ったはいいものの、そう言えば「熊野比丘尼」が何なのかをまずお伝えしなくては。

熊野のストーリーテラー“熊野比丘尼”比丘尼と書いて「びくに」と読みます。
「尼」という字で表される通り、女性の仏教僧、つまり尼さんのこと。
元々はサンスクリット語だか

もっとみる