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僕にとっての東京について。

東京都現代美術館で開催していた漫画「もしも東京」展に行ってきた。

要約すると漫画家がもしも〈if〉の東京を漫画やイラストで表現していた。

実を言うと、展示していた漫画やイラストをぼんやりとしか覚えていない。一番印象に残っているのは作者を紹介するボードに書かれていた『東京』に対するそれぞれの思い出だったり、イメージだったり、好きな場所だったり、とにかく作品よりもそこへばかり目が行ってしまった。

初めて上京してきたときに感じたこと、生まれ育った東京感じたこと、たまに東京に来て思うこと。東京のここが好き、東京がもっとこうなったら素敵かもしれない、等。

そこで、僕も『東京』に関して思うことを書いてみようと思った。


僕が『東京』という街と親しくなったのは就職がきっかけだった。子供の頃の東京のイメージは、どこもかしこも高層ビルで夜も昼間みたいに明るい、と思っていた。当然、東京にだって住宅地はあるし、夜も大体の人は眠るのだから街は暗くなる。大人になって冷静に考えれば、特に驚くべきことはなかった。

勤務地として中央区の日本橋周辺と台東区千代田区、それから今の勤務地の新宿の土地勘くらいはついた。車で走れるくらい。電車もそうそう迷わない、すっかり都民の気分だ。

「東京生まれ、東京育ち」という友達はあまり多くない。多くの友人や知り合いは東京以外で生まれて、就学や就職で東京に住んでいるという方が圧倒的に多い。しかし、会社の先輩や後輩には「東京生まれ東京育ち」という人がいるので、やはり東京が故郷という人も間違いなく存在しているのだ。少し羨ましく思う。

僕が『東京』で一番好きな場所は、JR東京駅の丸の内広場である。

一時期、仕事で来ていたこともあるし、美術館もあるのでそれを目的で来ることもあるし、天気のいい休日にコーヒーを買って広場のベンチで本を読んだりしている。とにかく丸の内広場は一日居ても飽きないのだ。

それからKITTE丸の内の屋上から見る、レンガ造りの東京駅は絶景である。

東京駅の丸の内広場は思い出深い場所でもある。大げさかもしれないが僕の人生において大切な出来事は東京駅で起こっているかもしれない、と思うことがたまにある。東京駅はいろいろな人が行き交う場所だ、そういうこともあるのかもしれない。

掴みきれなかった転機も離してしまった転機も、またいつか別の転機になってやってくる気がする。

そういう場所なのかもしれないと考えているからなのか、The Beatlesの「Here comes the sun」が似合うと思うのかもしれない。

東京万歳。ちなみに僕は東京に住んでいない。


ぜひ、これを読んだ人の『東京』も聞いてみたいものである。





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