御伽噺の始まり

暗雲立ち込め　雷轟き
私の　私の　私の　おとぎ話

昔に昔に昔に昔に　雨の中で
昔に昔に昔に昔に　彼が言った

“僕は僕らのことを諦めない” って

言った　言った　言った　言った

霧雨降る川の傍
傘も持たずに　散歩してた

貴方は貴方は貴方は貴方は　追ってきた
傘を片手に　ゆっくりゆっくり追ってきてくれた

追ってきてくれた　追ってきてくれた

ベンチに座って、お酒を飲んだ
背徳感と隣り合わせ

どくどくどくどく　胸がなって
そろそろそろそろ　指が触れる

スモーク加工のビニール傘は
1本だけしか無かったけれど

貴方は私は貴方は私は　距離を詰めて
濡れないようにと濡れないようにと　したはず

そろりとそろりと傘で目隠し
雨音とタバコの味とあの曲のマリアージュ

暗雲立ち込め　雷轟き
私のおとぎ話が始まった
…あの日は　雨。