見出し画像

彼岸の記憶

生きているとやむにやまれぬ運命から天上に旅立った知り合いもいたりするわけだが、この間そういう人物が唐突に夢に現れた。といっても別に何らかの啓示を授けられたわけでもなく、ものすっごいモブ感漂う配置だった。夢の中で僕はなぜか漫画家として再起を図っており、見たこともない事務所の中で見たこともない相棒とばたばたしていたのだが、ふっと給湯室らしき空間に目をやるとその人が一服しており、僕を見て「あとでiPad貸して」とだけ言ってきた。僕は生返事をして事務所を後にし、エレベーターに乗り込む。重量オーバー寸前のエレベーターに後から乗り込んできた明石家さんま師匠が申し訳なさそうに退散したところで目が覚めた。さんまさんナンデ?

目覚めてからふと、あの人が生きてた頃iPadあったっけ?と思って検索してみたら、まだ発売されてなかった。そうか、もうそんなに前か。夢の中だとこちらの都合で勝手にアップデートしていけるが、当の本人はiPadを知らないし、ワンピースも今覇気概念とかあるのを知らないだろう。

残された身としては、空の上から見守っててくれよな…とかあの人は心の中で永遠に生きるのさ…などと折り合いをつけて今日を生きているわけだが、実際に何不自由ない天の住人となったとして、最初のうちはめちゃくちゃ幸せな生活を送ってるにせよ、元は人間だし「たまにはジャンクなもの食べたい」みたいな感じで下界の方に目がいくんじゃあないだろうか。おいなんか最近ケータイ薄くない?え?あの板何?ちょっと、天界にあぁいうのないの?ねぇ!てなるんじゃない?永劫の存在ほどたまにそんなこと考えるんじゃない?ダイジョブ?

という現世の人間のしょーもない想像を一蹴してくれるのが「聖☆お兄さん」ですね。地上の流行り、だいたい天界に流れてるんだった。俺たちすでにそれ知ってた。あんし〜ん。

#日記 #死生観 #輪廻転成には程遠い #漫画 #聖お兄さん

ええもん読んだわ!と思ったらぜひ。ありがたく日々の糧にします。