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#1-6【ハンズオン2】HSRPの追加設定①~プリエンプト~

『#1-5【ハンズオン1】FHRPの基本設定』にて、R1で障害が発生しても、DGWがR2に切り替わり、PC1とPC2間の通信は継続することを確認しました。

ここで検討すべき事項の1つとして「障害が起こっていたR1が復旧した場合、どうなるのか?」という問題があります。

可能性としては以下の2パターンが考えられます。

①DGWが最初にアクティブであったR1に切り戻る
②DGWがR2のまま

答えは②DGWがR2のままです。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー<検証>
実際にR1を起動した上で、PC1からPC2へpingとtracerouteを打ってみましょう。

PC1ping 10.0.0.100
tracert 10.0.0.100

<結果>
PC1は、R2の「192.168.1.2」を経由してPC2へ疎通している。

ここで理解すべきは、「一度アクティブルータになると、自身がダウンしない限り、アクティブルータのままであり続ける」ということです。しかし、当初アクティブルータであったR1がより高性能であった場合は、R1が復旧したのであれば切り戻るのが理想です。そのための仕組みを「プリエンプト」といいます。

プリエンプトを有効にするとプライオリティ値が大きいルータが常にアクティブルータになります。

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<設定>
HSRPのプリエンプトの設定コマンドと動作を見ていきましょう。

【R1】
interface fastethernet 0/0
standby 10 preempt
exit
interface fastethernet 0/1
standby 20 preempt

write memory


<確認>
①R1とR2が正常な状態で、R1経由でPC1からPC2へ疎通する。

②R1に障害が起こった場合、R2経由でPC1からPC2へ疎通する。

③R1が復旧した場合、R1経由でPC1からPC2へ疎通する。

R1が復旧後、経由するルータがR2からR1に切り替わっていれば成功です。
この設定により「プライオリティ値が高い」=「より高性能なルータ」が常にアクティブルータであり続けることができます。

以上が『#1-6【ハンズオン2】FHRPの追加設定①~プリエンプト~』のレクチャーとなります。

<結果>


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