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#1-7【ハンズオン3】HSRPの追加設定②~インターフェーストラッキング~

このレクチャーではインターフェーストラッキングについて学習します。HSRPはルータで障害が発生した場合に「自動でDGWを切り替える仕組み」ですが、その障害にもバリエーションがあります。

これまでのレクチャーではルータそのものが停止するといった障害を前提に解説してきましたが、以下のようにルータの特定のインターフェースにて障害が起こる場合があります。

このような場合、スタンバイグループ10ではR1がアクティブルータで、スタンバイグループ20ではR2がアクティブルータというあべこべな状態が発生します。

この状態ではPC1からPC2、もしくはPC2からPC1の通信は双方向通信することができず、行き・帰りの通信いずれかで行き止まってしまいます。

理想とすべきは、片方のスタンバイグループのインターフェースで障害が発生しアクティブルータが切り替わった場合、もう片方のスタンバイグループでも合わせDGWを切り替えることです。この仕組みをインターフェーストラッキングといいます。

インターフェーストラッキングの機能は、ターゲットとなる相手側のインターフェースを監視し、そのアップ/ダウンに応じて、自身のプライオリティ値を変更させるという機能です。

上図、グループ10におけるターゲットのインターフェース(R1のfa0/1)がダウンした場合、R1のfa0/0のプライオリティを10下げる(105→95)で、グループ10のアクティブルータをプライオリティ値が100であるR2(fa0/0)に切り替えるといった流れです。

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<設定>
R1のスタンバイグループ10にインターフェストラッキングの設定をする。

【R1】
interface fastethernet 0/0
standby 10 track interface fastethernet 0/1 10

【R2】
interface fastethernet 0/0
standby 10 preemtp
exit
interface fastethernet 0/1
standby 20 preempt

<検証①>
R1のfa0/1側のインターフェースを削除した場合、①スタンバイグループ10ではR1のfa0/0のプライオリティ値が95となりR2のfa0/0がアクティブとなる。また②グループ20ではR2のfa0/1がアクティブとなる。

【showコマンド】
show standby

以上のように、「障害にもバリエーションがあって、それに応じた設定が必要なんだな」と実感いただけたのであれば、今間違いなく実力がついている証拠です!

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