阪大外語、他 ドイツ語受験の記録 ⑤ 〜そして伝説へ〜

神戸大も受験不可能となった今、残る命脈は阪大外語ドイツ語学科ただ一つでした。元々関西の大学に進学したいという思いが強かったため、北大九大横国はあまり視野に入れておらず、そもそも東北大文系や筑波大は正直なところ偏差値が少しばかり低くなってしまうので、あんまり行きたくはなかったというのが本音でした。この頃までは阪大外語には流石に合格するという驕りもあったので、まさかさらに下のレベル帯に下げるというのは考えていませんでした。
といいつつも11月も迫る時期でしたが相変わらず遊び尽くしていて、週の勉強時間も20時間を越えることは少なかったです。無論、夏後からは塾の授業には一切出席していなかったので、この頃はマジのノー勉です。この時期になると周りの友達も流石にみんなブーストをかけているので、一人で家でオセロをするかスマブラをするかYouTubeを観てダラダラしてました。ハリーポッターの映画を全作品一周したり、スターウォーズを一周したり、ジブリを一通り観たりした記憶があります。あとは、週に2,3回くらい塾に行っては、友達に散歩に誘われて5時間くらい潰れてそのまま帰ったり、完全に舐めてますね。そのまま12月の半ばに突入しました。

12月の半ばになると、どんなに遊んでた周りの悪友たちもみな軒並み共テパックなるものをやり始めていました。私はついぞ最後までその共テパックを買うことはなかったので縁もゆかりもないのですが、そんな私も、みんなが共通テストにむけて本気になっている時期へと入っていきました。
阪大外語というのは傾斜配点があるので、足切りの66%を越えていれば共通テストは正直なんでもいいといってしまえばそうなのです。というより2次の勉強の方が大事ということです。なので、私は共通テストは過去問を各科目2年分くらいだけ解きました。それ以外の時間は基本オセロをやったりCODmobileをやったりYouTubeをみたりして過ごしました。あとは彼女とよく一晩中喧嘩したりしてましたね。一応阪大の数学の何十カ年みたいなやつを得意なとこだけ解いたりもしていました。

1月になると共通テストが始まったので受験しました。結果は

ドイツ語 155
数学IA 82
数学IIB 85
現代文 73
古典 54
地理 80
倫政 61
生物基礎 34
地学基礎 37

合計 661 (73.4%)

まあ、やばいです。とはいえ殆どノー勉でこれならまあいいかと思ってむしろ喜んでいました。阪大外語志望であれば、どの学部でも少なくとも足切りには掛からないので、二次に自信さえあればとりあえず安心な点数でもあります。まあ、その肝心の二次試験の対策が全く終わっていなかったのですが……
とりあえず二次試験まで一ヶ月強なので、数学とドイツ語をひたすらやると決め、まずはちゃんと勉強をしようと決心しました。ただ、それも上手いようにはいかず、アベレージ4時間くらいの勉強が続いていました。(アベレージなので8時間やる日もあれば0もあります)
ただやはり数学が楽であったので、阪大数学の過去問をとき散らかしたり、友達の受ける私大の過去問を一緒に解いたり、せか京を買ったりと色々寄り道しながら勉強していました。ドイツ語は独文解釈の秘訣がIの最後の方まで行くか行かないかくらいで受験が始まりました。単語帳も4500みたいなやつをやってましたね半分も覚えきれてないけど。過去問だと、東大の過去問を十年分いかないくらいと、阪大を4か5年分解きました。一応全てクルト外語の先生に添削頂きました。そういえば全然ドイツ語の塾の話をしていませんでしたが、この頃には流石に焦って、クルト外語だけでなくVollmondの先生にも阪大ドイツ語の過去問添削を頼んだりしていました。添削結果は大抵良くて6割強という感じで、7割には結局達せなかったと思います。とはいえ6割強でも他科目さえ出来ていれば普通に受かるのでまだ望みはあります。このとき、2つの塾の添削を見比べて思ったのは、やはり阪大外語生の先生の添削を受けられるVollmondのほうが、少なくとも受験ドイツ語においては精密で信頼性が高いものだったなと思いました。過去問のデータベース量などではクルト外語も良かったので一長一短ではありますが、添削を受けるならVollmondがおすすめです。日常レッスンであればクルト外語が好きな人もいるかもですが、これを読んでいるならこの二択であればどちらかといえばVollmondがおすすめです。値段も比較的安いですしね。

さて、そうこうしている間に本番がやってくるのですが、その前にドイツ語を使う入試では獨協と明治と慶應sfcがありました。
結論から言うと、獨協と慶應sfc(2学部とも)に合格し、明治大学政経と情コミュの全学部には不合格でした。
明治大学のドイツ語は99/150だったので、まあ普通に不合格者レベルって感じです。ちゃんと二次型の対策を固めないと普通に落ちるってイメージですね。数学も大難化したのでそれも敗因のひとつですが。問題はとってあるので欲しかったら言ってください。
獨協は正直独検3級より簡単なレベルなので、まあ受かります。一応ドイツ語作文が出ますが、対策が必要なレベルの人はそもそも獨協をドイツ語で受けようとは思わないような気もするのであまり書きません。現代文を頑張りましょう。
慶應SFCの2学部ですが、これは正直なところ記念受験でした。というより、sfcの性質上、小論文との運要素が強いので記念に近くなりやすいとも言えます。慶應法政の先輩から出願二日前になって、「Kevinなら受かるからどうしても受けろ」と釘を差されたので無理やり入れたのですが、正直全く自信はなかったです。というのも、受験科目をドイツ語onlyにすることはできず、必ず英語を選択する必要があります。
ここに書くと長くなるので詳しくは慶應SFCの独英数受験録で語ります。
あと早稲田や慶應文学部を他言語受験しようとしている人もいるかもしれませんが、この2つは普通に難しいんでやめたほうがいいです。他言語受験を選択する時点で帰国子女やネイティブか、英語をやめた外れもののどれかなのですが、誰にとってもあまりメリットのない大学・学部です。早稲田であれば強制的に共通テスト利用となるのですが、有利になるのはせいぜい九割五分を超えてからです。詳しくはフランス語受験か中国語受験で早稲田に受かった人がいた気がするのでそちらの方のブログを見つけてみてください。慶應文学部に関してもブログを上げている方がいたと思いますが、普通に英語と変わらない難易度というイメージです。少なくとも純ジャパが受けるのに有利にならないというのはあまりメリットがないのでおすすめじゃないですね。素直に東大北大筑波あたりを受けるのが無難だと思います。

そんなこんなで阪大の二次試験当日となりました。今までのドイツ語受験会場とは違い、阪大外語では他言語選択者は専攻の言語を問わず、専用の部屋に集められる手はずとなります。そのため教室内は中国や韓国の帰国子女やハーフ、単純に日本在住の中国や韓国籍の人などが多くいました。なので配られる問題はほとんどその二ヶ国語です。ドイツ語とフランス語が合わせて5人くらいいたような記憶があるような……
それ以外は普通の入試でした。とりわけここで取り上げることもないので普通に他の阪大受験記などを読んでください。
もう阪大受験に他言語受験はないので忠告しても仕方ないですが、他大学においても、外国語学部を他言語受験をするようなときは、当日の試験で使う言語と、専攻したい学科の言語を必ず区別して、よく注意して出願してください。実際私が受験した年の同じ教室で、中国語受験でスペイン語学科を受験していた人が、当日になってスペイン語受験を選択してしまっていたことが発覚し、残念ながらそのままスペイン語で受験するというなんとも痛ましい事故が起きたりしていたので……
他言語受験の出願はややこしいので、共通テストを含め、くれぐれも出願には注意してくださいね。

そうこうして阪大の受験は無事終了しました。結果は残念ながら不合格で、無念にも大阪大学には進学できませんでした。やはり受験期の慢心は絶対にいけないと確信しました。いくらドイツ語受験を選んだとしても遊んでたら普通に落ちます。気をつけてください。
とはいえ高1の頃の志望校であった慶應sfcに見事ダブル合格(?)することができたので、よかったです。
みなさんもドイツ語受験をするときは思いがけないさまざまな障壁が立ち向かってくるので気をつけてください……

おわり

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