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あるPTA会長のコラム-家庭の教育力について-

家庭の教育力 

 義務教育が一様に落ち着いて行われるようになったのはいつ頃からなのでしょう? もはや戦後では無いと言われた昭和30年くらいに義務教育は一般認識として現在のようなものが確立したのでしょうか?
 私の記憶にある昭和40年代には、誰もが学校に通えていたようですが 昭和50年代でも生徒が暴れれたりして大騒ぎの学校があったりで 文科省推奨的な教育というものが安定的に行われていたためしがないように感じます。

 ところで 戦後 義務教育が現在の形となる以前は児童労働というものがあたりまえに行われていたようです。児童労働は、子供の人権を侵害する忌まわしいものだというのが現在の世界レベルの認識で 現在でも行われている国や地域の事が度々問題として取り上げられていますが 長い歴史を見ると生活のため子供が働く事はごく当たり前の事でした。
 近所の70歳台の方が、中学卒業と同時に集団就職で田舎から都市部の工場に勤めに出て行ったと言われていたので 労働力として 働ける歳に早く育つ事を望まれたり..あるいは負担を減らすためできるだけ早く家を出て働く(食い扶持を減らす).. という考えのあった時代は日本でもそんなに遠い昔では無かったと思われます。つまり児童労働に近い考えをほんの少し前まで引きずっていたと言えます。その後 国内が豊かになるにつれ状況は急激に変化しほとんどの家庭で義務教育だけでなく高校、大学と就学する事があたりまえになり児童労働を容認する感覚など国内ではほぼ無くなりました。このように認識の変化した状態や経済力の向上した状態が家庭の教育力レベルの高い状態なのでしょうか?

 豊かになるにつれ 就学率や学歴が高くなります。教育を受ける機会が増え 人々の品位も上がって行きます。豊かさは家庭や社会の教育力のひとつと言えるかもしれません。しかし家庭の経済力が高い=家庭の教育力が高いとは当然なりません。
 やはり家庭の教育力と言う場合、それがどんなものか明確にしておく必要がありそうです。

続き…

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