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バケツと水のメタファーで考える ~プロダクトマーケティングとUXデザインの関係性~

こんにちは!インフォコム株式会社のそらっちです!
最近UIUXデザインとプロダクトマーケティングの業務を並行で行なっており、最近考えることが多いので今回はメタファーを用いて関係性を紐といていこうと思います。

※個人の見解を多分に含みます。多めに見てください 🙏


プロダクトマーケティングをバケツと水で考える

そもそもプロダクトマーケティングとは何かを説明するとき、大体以下のようなことが書いてあることが多いと思います。

ビジネス目標を達成するための戦略的なマーケティング活動を通じて、市場の知覚(パーセプション)を形成して、プロダクトの定着(アダプション)を促進すること

LOVED 市場を形づくり製品を定着に導くプロダクトマーケティング

このままではざっくりしすぎて具体的に考えることが難しく抽象度が高いので、自私自身がプロダクトマーケティングをシンプルに考える際、「バケツに水をできるだけ多く入れ、維持するゲーム」というメタファーで最近考えています。

このメタファーでは、バケツに入っている水の量が発生するビジネス指標≒利益を表しています。その上でプロダクトマーケティングの活動は、大きく以下の3つに分けられると考えています

鉄則として、①から③になるほどより取れる選択肢が多い傾向があり、これらを統合した戦略を立て、実行していくことがプロダクトマーケティングだと考えています。

ここからはそれぞれの活動がどのように利益を最大化するために寄与し、タイトルにあるUXデザインとの関係性があるのかについて説明します。

① バケツ自体の穴を塞ぐ

初めに、「バケツ自体の穴を塞ぐ」という領域があります。これは、カスタマーサクセスやカスタマーサポートの考え方に近いです。

既存のユーザーを維持し、彼らが離れていかないようにするための対策を講じます。バケツに入った水がこぼれたり、水を入れてくれた人が水を回収しにくることを防ぐために、ユーザーが満足し続けるためのサービス改善やサポートを行います。これには、ユーザーのフィードバックを取り入れて製品やサービスを改良することまで含まれます。

② バケツに水が入るまでの穴をふさぐ

次に、「バケツに水が入るまでの穴をふさぐ」という領域があります。これは基本的なマーケティング活動全般を指します。

ユーザーが製品やサービスを購入するまでの過程を最適化するために、ユーザーの行動やニーズを定量的に捉え、購買プロセスのどこに問題があり、どのような施策を打てばうまくいくかを分析し実行するというイメージです。これは、マーケティングキャンペーンや広告の効果を最大化するために行う活動であり、セールスイネーブルメントや営業パイプライン、チャネルなども含みます。

つまり、ここの主軸は水がバケツにスムーズに入るようにするためのプロセスを最適化することになります。

③ バケツに水が入るにはどうしたらいいか考える

最後に、「バケツに水が入るにはどうしたらいいか考える」という活動があります。

これは、どの市場のどのセグメントのユーザーが自社のサービスに興味を持ち、どのようなメッセージで伝えると効果的かを考え、サービスがユーザーの心の中どこの場所に落ち着くかを探す活動です。メタファーで言うならば、バケツをどこに置けば水が入りやすいか(ポジショニングの検討)、どのような方法や期間で水を注いでもらうための施策を打つのか(GTM戦略)、そもそもバケツがあることに気づいてもらうはどうすれば良いか(認知戦略)などを戦略的に計画します。

ここが特に、UXデザイナーのユーザー中心のデザイン思考が非常に重要になると考えています。

UXデザイナーの強みの活かし方

ここからが本題なのですが、UXデザイナーは、この三つの中で特にバケツに水を入れるプロセスで強みが発揮されると考えています。

特にこのメタファー内での強みの説明の例として、雨などが降らない地域で、水が入る方法が人が注ぐのみと条件を限定して考えるとさらにシンプルになります。

雨が降りやすい地域なら、市場環境や法律、イベント、アクシデント等が起きやすい業界と言えそうですが、今回はわかりやすくするために割愛します。

この場合、どうしたら水を持っているユーザーが水をバケツに入れてくれるのかという観点が非常に重要になります。その際、UXデザイナーのプロセスを考えると、ユーザーの感情や行動を深く理解し、それを基にして魅力的なメッセージを作成する能力に秀でていると考えています。

さらに、メッセージを考えても実際に水を入れてくれるかは水を持っている人にしかわかりません。ここでは、UXデザイナーの得意とするプロトタイピングを活かして、アイデアを形にし、実際のユーザーからフィードバックを得ることで、マーケティング戦略や施策の効果検証と改善をスムーズに行えるかと思います。

また、ユーザーを元に理想的な戦略が描けても、バケツの水の最大化のプロセスには3つも領域があり、それぞれが深い領域なため基本的に1人でやるのは難しいと考えています。そこで重要なのは領域の有識者と共創していくというスタンスなのですが、デザイナーはその際の職種によって異なる使用言語の壁をビジュアル化によりわかりやすく伝えることが得意であり、適性が高い気がしています。

まとめ

書いていてバケツのメタファーが若干わかりずらいような気がしてきましたが、、、、まとめるとプロダクトマーケティングは三つの区間があり、上層になればなるほどユーザー中心思考の比重が大きくなりやすいため、UXデザイナーが入り込むことができる隙があり強みを活かしやすいということを伝えたかったという感じです。

一方で上層になるということは取れる選択肢が多いということもいえるので、より多くの領域とその関係性の理解が重要になりやすいと思います。その中でも特にマーケティングについての理解はプロダクトマーケティングでは必須となるので、自然とUXデザインプロセスとマーケティングプロセスを統合して考えれる人材を目指せるとプロダクトマーケターやサービスデザイナーとしての領域を拡張できると思います。

日々勉強中の身なので、、、もし近しいことをやられている方がいれば色々教えてください!ご飯でも行きましょう!

Thank you❕

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