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ねとらぼとnoteで開催した、「#私だけかもしれないレア体験」投稿コンテストの受賞作品を発表します!

2022年12月15日から約1ヶ月にわたって開催した、Webメディア「ねとらぼ」との共同投稿コンテスト「#私だけかもしれないレア体験」。期間中(12/15-1/15)には、約3700件もの作品をご応募いただきました。「自分だけかも!?なレア体験」をつづったすばらしい作品を投稿いただき、ありがとうございます。

noteでの応募作品一覧は、こちらをご覧ください。

ねとらぼ編集部のみなさんによる審査を経て、受賞者が決定いたしました。当初、大賞1作品、優秀賞3作品を予定しておりましたが、審査の結果、大賞1作品と優秀賞2作品、そして審査員をうならせたキラリと光る作品を「佳作」として5作品選出いたしました。

大賞

祖父の葬儀に来た坊主がニセ坊主だった話(戒名検証編の追記あり)

20年前に亡くなったおじいさんの葬儀にやってきたお坊さんが「ニセ坊主」だった、という衝撃の事件について描いた山内健太郎さんの作品が大賞に選ばれました。

かわいがってくれたおじいさんとの思い出を振り返りつつ、ニセ坊主事件の真相を突き止めるために故郷を訪れる山内さん。まるでドキュメンタリー番組のように一人ずつ関係者の話を聞き取っていきます。その様子はどこかユーモラスで、わくわくしながら読み進めてしまいます。最後に<戒名検証編>として、「ニセ坊主」から与えられた戒名についても検証。本物のお坊さんに「戒名の出来具合」を聞いた結果は…?

審査員であるねとらぼ編集部からは、「応募作品一覧の中から見つけたときに『あっ、これか!』と思いました。というのもこの作品にはネット上で話題が集まり、コンテストとは無関係に『noteにすごい記事が出ているぞ』と編集部内で捕捉していたのです。もしも違う形で出会っていたら、この記事の作者に取材できないかと検討していたかもしれません。『皆さんが頼んだお坊さんは、本当にお坊さんですか…?』」とコメントが届いています。

独特の語り口で、まさに「#私だけかもしれないレア体験」をつづることで今回大賞を受賞しました。

このたびは最優秀賞をいただき、ありがとうございます。ただ本来受賞すべきは、ニセ坊主にお経をあげられ、ニセ坊主に戒名をつけられた私の祖父だと思います。

今ごろニセ坊主はどうしているのでしょうか。今回の受賞でこの記事が拡散されて、ニセ坊主がふとスマホを開いたときに記事を読んで「これって…」と震えることがあればいいなと思っています。

これを読んでいるニセ坊主、せめて天国(どっちかというと地獄か)に行ったときには祖父にしっかり謝ってください。あと、いつか家族や親せき一同があの世で揃ったときにはしっかり取り囲んで問い詰めるのでそのつもりで。

なにはともあれ、近々祖父のお墓参りに行って受賞の報告をしてきます。

山内健太郎さん

優秀賞

うすら寒い火事

高校生のころに起きた、近所の火事について振り返るイテカデデポーさん。しかし、どうやらただの火事ではなかったようです。ある夜、火事を伝える訪問者があらわれたところから怒涛の描写が続きます。家族を起こして、自宅を避難場所とすべく動き始める「私」。家が燃えてしまったおばさんとの会話はとてもリアルで、臨場感に溢れています。そして、そのあとにやってくる「うすら寒い」結末とは。“私だけかもしれないレアな体験”を小説のように描いた作品です。

ある雪国の限界集落での体験を小説のように描いている……というより、自然と小説のようになってしまうような内容なのでしょう。「事実は小説より奇なり」を地で行く応募作品です。

ただの冬の寒さとは違う、体の奥からしみ出てくるような寒さを感じました。

(選評:ねとらぼ編集部)

ナイジェリアから緊急脱出した話。

2020年にナイジェリアで仕事をはじめた途端に起きたロックダウンの様子を、漫画でコミカルに描いたアオノトモカさん。受賞作品は海外でコロナ禍をすごすことの過酷さを伝えてくれます。ロックダウン中に帰国する過程では、いろいろな人の助けを得られたことに触れ、「当時の感情を思い出しながら、そして今も忘れない感謝の気持ちを込めて描きました」と語ります。かなり大変だったであろうレア体験を克明に記録した、新型コロナウィルス流行時の資料的作品です。

新型コロナウイルス(COVID‑19)の世界的な感染拡大が始まったのは、2020年冬ごろ。その当時にアフリカでロックダウンを経験し、なんとかかんとか日本に帰ってきた……という一連の出来事をコミカルにまとめたマンガの応募作品。

コトがコトだけに、体験談というより貴重な記録。数十年後の小中学校の歴史の資料集には、こういうマンガが掲載されているかもしれません。

(選評:ねとらぼ編集部)

佳作

審査員からの総評

■ねとらぼ編集部さん

「個人の体験」という優劣がつけがたいテーマで募集してしまったばかりに選考に難航しました……というのは余談として。最終的には、編集部全体で相談し、予想外なエピソードが読みやすくまとめられている作品を受賞作として選ばさせていただきました。面白いですよ。オススメです。

さて、「面白い」と一口に言っても、読者との距離が近い共感できる面白さもあれば、距離が遠い予想外な面白さもあり、理解しやすくて面白いこともあれば、よく分からないけど面白いこともあるわけでして。当然、受賞作に選ぶことはできなかったものの、選考過程で読んで記憶に残っている作品もたくさんあります。

興味のある方はハッシュタグをたどって、受賞作以外の投稿にも目を通してみてください。そういう掘り出し物的な体験ができることもまた、インターネットならではだと思います。

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コンテストの投稿期間は終了しましたが、noteでは引き続き、みなさんが実際に体験した出来事をつづった記事を募集しております。「つくってみた・やってみたカテゴリ」ではそんなすてきな作品をたくさん紹介していますので、よかったらお立ち寄りください。

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