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自分さえ良ければそれでいい。

人間は元来そういうふうに出来ているのだと思う。それを倫理観とか善悪の価値観で矯正しようとするから歪みが生じてしまう。かつての思いやりに欠けた自身の行動を誤った方向で悔やんだりする。

友人にイラストを描いてもらう機会があった。その人は趣味で絵を勉強していて、絵心のない僕には到底出せないクオリティーで仕上げてくれた。が、本人は満足していなかったようで、別の人にお願いしてくれたらしい。

後日、その絵描きさんが描いた別案を見て僕はこう言った。

「さすが本職は違うね」

趣味でやっている友人をナチュラルにディスっている。隣で一緒に見ていた友人がその時どんな表情だったのかは覚えていない。

ここで、人の道に外れた行いをした、自分は悪い人間だと懺悔するのは間違っている。本質は友人を傷つけたくないというエゴである。良い人間でありたいと願うのは他人を傷つけずに生きるための手段にすぎない。

自分さえ良ければそれでいい。
ただ、周りが幸せでないと自分も幸せを感じられないように育ってしまった。