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だんしゃる

人生二度目の引越しを経て現在に至る。あの頃は精神を病んでいたのだが、それにしては悪くない選択だった。自分の、自分による、自分のための住居選び。あるいは病んでいたからこそ出来た決断だったのかもしれない。

引越しは断捨離の機会でもある。荷物の量はそのまま輸送コストに影響するし、新居の収納スペースに合わせた持ち物の整理も必要だ。いらないものは捨てていくことになる。

一度目の引越しからなるべく物を増やさないようにしてきた。が、それでも不要品はたくさん出た。惰性とか愛着で手放せなかったものを二度目の引越しですべてち切っててた。

最も大きかったのは人間関係だと思う。輸送コスト関係なかった。

いま住んでいるこの地に親しい知り合いは一人もいない。常識的な範囲でご近所付き合いはあるが、彼の人らが何に困っていて何に悩んでいるのかを僕が知る由もない。それが良い。

知ってしまえば助けたくなる。善意ではなく、他人事として問題を分するのが苦手なのだ。自分の問題なら自分の裁量で解決できるが、他人のことに口出しするのは限度がある。結果、未解決の問題だけが残る。

このストレスに僕は耐えられない。だから、大切な人たちが自力で幸せになれることを今も遠くから祈っている。