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誰がために

↑前回のつづき

寵愛や褒美が欲しいのではない。
手塩にかけて育てた思考力を存分に発揮できる機会が欲しい。

で、匿名掲示板の質問スレでたまに回答している。

色々な回答者がいて様々な価値観があってしかるべきだが、質問者にお礼を求める声を見るたびに考え方の違いを思い知らされる。個人的にお礼はいらない。実のところ質問者の疑問が解消したかどうかにも僕はさして興味がないのだ。

知識をひけらかしたいのでもない。
それが目的ならYahoo!知恵袋あたりでIDを公開しながら活動する。

評価はいらないし頼られたくないけど役には立ちたいという面倒くさい欲求を満たすのに匿名掲示板は適している。匿名ならそこに自分の存在はない。つまりお手軽な滅私奉公の場として機能する。

当たり前だがそこを死に場所には選ばない。匿名掲示板に殉じるほど酔狂ではない。あくまで手慰みとして思考を遊ばせているだけだ。

ただ、遊びから得られる教訓もある。言うほど大した話でもないが、ひとつの質問に対して複数の回答がつくことがある。多角的な視点でそれぞれが意味を持つ場合もあれば一つの回答が正鵠を射すぎていて他が霞む場合もある。

滅私の奉公が誰にも必要とされないケースがあり得る。

↓次回につづく