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信じる者は救われる

信じることが美化され過ぎている。

「私はあなたを信じています」

なんてセリフをキラキラした瞳で真っ直ぐに見つめながら言われたら、雰囲気に流されてキュンとしてしまうのは無理もないことだとは思うが、これって要するに

「考えることをやめました」

と言っているに等しい。十分な材料を集めて自分で判断するのが難しくなったから諦めて全部お任せしますと白旗を上げているのだ。

現実的に直面する問題に対してすべて自分の頭で考えていたら時間がいくらあっても足りない。相手の能力が高ければ自分より良い判断を下してくれる可能性もある。そういう期待を込めた一種の賭博行為が「信じる」という甘い言葉で誤魔化されている。

何を信じるかは個人の自由なので好きにしたらいいが、自分の頭で考えない人との対話は時間の無駄だと僕は思う。