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少数派の憂鬱

道の真ん中を歩いている人が、端っこを歩く人の気持ちに寄り添うのは難しい。

まだ人が少ないうちは見通しがきく。が、混雑してくると彼らの周囲には同じように真ん中を歩いている人しかいなくなる。人垣の先にいる端っこ勢の姿は見えにくくなる。

見えているものだけが世界のすべてではない。頭ではわかっていても見えないものに意識を向け続けるには相当のコストがかかる。見える範囲だけなら目指せたはずの幸せに手が届かなくなる。

舌打ちが聞こえても僕はその人を責められない。